「宇田川源流」【大河ドラマ 豊臣兄弟】 柴田勝家とお市の最期をどのように描くのか

「宇田川源流」【大河ドラマ 豊臣兄弟】 柴田勝家とお市の最期をどのように描くのか


 毎週水曜日はNHK大河ドラマ「豊臣兄弟」に関して、素人的な感想文を書いている。一応歴史小説を書いているので、一応はそれらしいことを書くことができるのかもしれないが、まあ、そんなことはなくても適当な感想であることは変わりがない。

一応歴史をしっかりと調べていたということで、今回は北庄城の柴田勝家の最後に関して、史実といわれることを見てみましょう。

織田家の中での主導権を争った賤ヶ岳の戦いで、柴田勝家は自らの甥である佐久間盛政の果敢な攻勢に望みを繋ぎましたが、大垣から異例の速さで取って返した羽柴秀吉の決断力と機動力の前に敗北を喫しました。さらに、長年深い親交があった前田利家が戦線を離脱したことで柴田軍は一気に瓦解し、勝家はわずかな手勢とともに本拠地である越前の北庄城へと退却を余儀なくされます。

 追撃の手を緩めない秀吉と弟の小一郎秀長は、勢いに乗って越前へ攻め入り、周囲の柴田方の武将たちを降伏させながら北庄城を完全に包囲しました。秀吉は降伏した前田利家に北庄城攻めの先鋒を命じるという凄絶な差配を行い、かつての恩人である勝家と戦わねばならない利家に戦国の残酷さを突きつけます。武骨で誇り高い老将である勝家が降伏に応じないことを悟っていた秀吉軍は、城への攻勢を強めていきました。

 落城が不可避となった天正十一年四月二十四日、勝家は城内で最期の宴を催しました。かつて浅井長政との死別を経て勝家に嫁いだお市は、今度こそ夫とともに残ることを決意します。お市は浅井長政との間に生まれた三人の娘たち、茶々、初、江だけを城外へ脱出させて秀吉のもとへ託すと、自身は秀吉への服従を拒み、勝家とともに添い遂げる道を選びました。宴が果てた後、城に火が放たれる中で二人は辞世の句を詠み、勝家は豪壮な最期を遂げて命を絶ちました。

 この北庄城の落城によって織田家筆頭家老であった柴田家は滅亡し、秀吉の天下人への道は確定的なものとなりました。戦後に残された柴田家の遺領や旧臣たちは前田利家や丹羽長秀らに分与され、織田家の旧臣層は完全に秀吉の傘下へと組み込まれていきます。そして城から救出された三人の娘たちは秀吉の手で手厚く庇護されることとなり、特に長女の茶々は後に秀吉の側室として豊臣家の運命を大きく左右する存在へと成長していくことになります。

<参考記事>

【大河ドラマ 豊臣兄弟!】第33回「北庄城の別れ」回想 「頼もしき者たち」に時代を託した市と勝家の最期 絶妙のタイミングで千利休の登場 「兄弟の天下一統」に向けて気は熟した

美術展ナビ 2026.08.30

https://artexhibition.jp/topics/news/20260830-AEJ2981014/

<以上参考記事>

 今回は、また始まりの曲をなくして賤ケ岳の合戦の後からとなった。ただし、今回のテーマというか、その主題は、「天下統一のためにお市(宮崎あおいさん)の死を乗り越える秀吉(池松壮亮さん)と小一郎(仲野太賀さん)」ということが一つでしょう。そしてもう一つの内容が夫婦愛・夫婦の絆ということになるのではないでしょうか。

 前半戦は北庄城の戦いということであった。柴田勝家(山口馬木也さん)が城に戻ると当然にすぐに品褪せてはならない人々を城から逃がすことを行った。当然にお市もその一人であったが、すでに真の夫婦になっていたお市はそれを良しとせずに勝家とともに死ぬことを望む。多分、お市にしてみれば勝家と結婚し秀吉と対立するときに、すでに死を覚悟していたのでしょう。だから、小一郎が北庄の城に来た時に「私を殺せるか」という問いかけになったのです。ある意味で、その覚悟を柴田勝家もわかったのでしょう。そして最後まで守り抜きますとして天守閣で戦うということになったのです。

 ちなみに、私が歴史の本などで読んでいるところでは、柴田勝家とお市は、天守閣に籠って爆死したというように思っておりました。しかし、今回のドラマでは、二人で手をつないで転落死するということになっています。ただし、そのような死に方では本来は首を取られてしまいますしまた、死体を晒してしまうということになります。首を取られるという恥を晒す行為をするとは思えませんので、少し違うのではないかというような気がします。ただ、その描写は夫婦の絆ということでは非常に良い病者であるということになります。

 そして小一郎が戦場にいた時に、二匹の蝶々が舞っていて、そのことから小一郎の心が傷つくことになります。一方、秀吉もかなりの覚悟があったと思います。これは以前に小一郎に自分が天下を目指すと話した時にわかっていましたが、小一郎はその秀吉が心から笑っていないということをよく見えていたということになります。

 その小一郎は大徳寺で千利休(吉岡秀隆さん)とあい、お茶を飲みます。ここっデモ史実とかなり異なる「お茶が嫌いな千利休」という、またかなり尖った解釈をしているという感じではないでしょうか。「苦いお茶は嫌い。お菓子が好き」と、第一級の茶人らしからぬことを言い出します。お菓子を口に放り込みつつ、「この甘い味を引き立たせるために、苦いお茶を飲んでいる。この先も、『こんなええもんが待っている』と思えば、割れた茶碗を直すのも、苦い茶をすするのも、楽しいやないか」。この台詞が小一郎を立ちなおされ、なおかつ、その後慶(吉岡里帆さん)が大徳寺に迎えにやってきて、夫婦の絆を確かめるということになります。

 今回も様々な解釈違いがありますが、一方で「絆」をうまく表現するということでは本当に素晴らしいドラマになっているのではないでしょうか。残念ながら今回で宮崎あおいさんと山口馬木也さんが退場となってしまいます。しかし、宮崎あおいさんのDNAである茶々(井上和さん)次女の初(田牧そらさん)と3女の江(西川愛莉さん)が残り、寧々(浜辺美波さん)と面会し、お市様の名誉を傷つけないということをここの中に秘めるようになります。そのことが、今後、特に茶々の動きにつながりますが、それは天下統一後、小一郎の死後ということになるのでしょう。

 さて、次回からは徳川家康(松下洸平さん)との戦いになります。ここも様々な描写がありまたテーマが出てくることになると思います。

宇田川源流

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