「宇田川源流」【日本報道検証】 新語・流行語大賞は本当に必要なのか?
「宇田川源流」【日本報道検証】 新語・流行語大賞は本当に必要なのか?
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。
さて今回は、年末恒例となる「現代用語の基礎知識選 2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」の内容に関して、少し見てみよう。さて、そもそもこの内容は「現代用語の基礎知識」という自由国民社が出している出版物を中心にした内容であり、その内容が現代用語の内容として敬刺される中で、流行語、新語として認知されているということを見ているということになるのである。
さて、まずは何よ李も自由国民社という会社を調べてみよう。
自由国民社は1928年であるから、昭和3年であろうか、長谷川国雄がサラリーマン社として立ち上げた出版社である。口語六法など私もいくつか使っている書籍が存在したのでなんとなく覚えている。
さて、この「新語・流行語大賞」について、「反日である」などとSNS上では出されているので、一応調べてみると、とりあえず左翼団体などとの直接的な関係は、少なくとも調べる限りにおいてはない。ただし、出版社として左翼思想の書籍を出版している場合や、出版物で左翼的な視点から論評している場合があることは間違いがない。
新語流行語大賞に関しては、1984年から行っており、一応流行語などに大賞を出していたのであるが、近年は、ノミネートされる流行語のなかには、選考委員の恣意的な判断で選ばれた文言(例:2019年)、2014年の選定を筆頭に、時の選考委員の思想や嗜好などの偏見が反映されたことを示唆する言葉(政権批判や選考委員の思想に基づいた政治的プロパガンダなど)、世論の流行語と選考された流行語の乖離(例:2015年)など、選考方法や中立性について問われることや「新語・流行語大賞」という目的との乖離が起きたと思われる年(例:2016年)は激しい批判にさらされることも少なくない。
ちなみに、選考委員は現在では、神田伯山(講談師)・辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)・パトリック・ハーラン(お笑い芸人、「パックンマックン」メンバー)・室井滋(女優・エッセイスト・富山県立高志の国文学館館長)・やくみつる(漫画家)・大塚陽子(『現代用語の基礎知識』編集長)である。中には明らかに、テレビなどのコメンテーターとして左翼的な発言をする日値が含まれていることはこれらの批判になんとなく合致するところがあるのは間違いがない。
<参考記事>
「新語・流行語大賞」に「忖度?」「流行してない」の声 ありがたがるのはオールドメディアだけの皮肉
2025年12月02日 12時00分リアルライブ
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12184-4739111/
<以上参考記事>
さて、今年の内容は以下のとおりである。
大賞・働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相[19] 高市早苗(第104代内閣総理大臣)
ベストテン(順不同)
・エッホエッホ うじたまい(マルチアーティスト)、うお座(X(旧Twitter)ユーザー)
・オールドメディア 青山繁晴(環境副大臣・参議院議員・作家)
・緊急銃猟/クマ被害 田澤道広(羅臼町職員・ガバメントハンター)
・国宝(観た) 映画『国宝』製作委員会
・古古古米 一般財団法人日本米穀商連合会
・戦後80年/昭和100年 保阪正康(ノンフィクション作家)
・トランプ関税 赤澤亮正(第33代経済産業大臣)
・二季 立花義裕(三重大学大学院教授)、滝川真央(同大学大学院博士前期課程 大学院生)
・ミャクミャク ミャクミャク(大阪・関西万博公式キャラクター)
選考委員特別賞 ミスタープロ野球 長嶋茂雄
正直に言って「本当に流行していたのか?」というような言葉ばかりである。私からすれば、はっきり言ってどれもあまりなじみがない。このようにして聞いてみて「そういえばそんな言葉が言われていたことがあったなあ」というような程度であり、それ以上の話ではないのである。
これは、実はNHKの紅白歌合戦にも言えることであり、「言葉や歌が消耗品になってしまっていて、その内容があまり定着しないうちに通り過ぎてしまう」という事でありまた、本当に流行しているのは、上記の言葉を使えば「オールドメディア」の中ではなく「SNS」の中で使われていることがほとんどであり、そのことから、その中までしっかりと見てゆかなければ「本当の新語や流行語はわからない」という現実がある。選考委員がそのようなことまで全く見えていない、マスメディアの中でしか物事を見ていないので、本当の流行語になっていないということになってしまうのである。
実際に、今年の対象である「働いて・・・」を世の中で使っている人を見たことがある人はいるであろうか。このような疑問を街中ですれば「しょせんオールドメディアのやることっだから」などとあきれて言われるのが落ちである。
流行語大賞は、その年に流行った言葉などから選ばれるが、世間を騒がせた事件・事故などの事案や著名人の不祥事・スキャンダルに絡んだ言葉が選ばれることもあり、マイナス面で流行った言葉を選定・受賞対象にすることは不適切であるとする批判が在る(後述の例のように、除外される場合も多い)。ただし、今年の漢字でも2007年の『偽』のような縁起の悪い言葉が選ばれたり、トップ20という全体で見れば、マイナス面のある言葉も候補入りするため、流行語大賞特有の問題というわけではない。ただ、今年の漢字や東洋大学現代学生百人一首などは、一般公募なため、広く意見が集まることや候補の漢字が得票数に左右されるという要因がある。実際に、2024年度に年間大賞を受賞した「ふてほど」も聞いたことがない、Googleトレンドにおいても流行語大賞発表までに流行った形跡がないといったデータが示され、『不適切にもほどがある!』の主演を務めた阿部サダヲも授賞式で「自分たちでは一度も言ったことがない。周りからも聞いたことはない」とコメントしている。
また、選考委員の一人であるやくみつるは、2019年のノミネートが発表された際に、惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウに作った「おむすびころりんクレーター」を「はやぶさ2の話題は偉業としてもてはやされたが、その後の言葉が定着してない。ここに入れることによって、そういう言葉もあったんだねと認知してもらう効果もある」と、流行した言葉でないのを分かった上で「新語」として自らが候補に「ねじこんだ」ことを明かしている。つまり「大賞という仕組みを使って新語を作った」ということなのであり、本当に流行しているようなものではないのである。
これ、本当に必要なのであろうか。
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