「宇田川源流」【毎年恒例】 2024年の世界のニュース
「宇田川源流」【毎年恒例】 2024年の世界のニュース
12月30日になった。
今回は土曜日に行った「10大ニュース」の「国際版」である。
さてまずは今年どんなニュースがあったのか見てみよう。
日本もそうであったが世界も「激動の一年であった」ということが言えるのではないか。
発表!2024年読者が選んだ海外10大ニュース
1位 米大統領選、トランプ氏が勝利 18,078(91.7%)
2位 トランプ氏狙った暗殺未遂事件 13,819(70.1%)
3位 大谷翔平の通訳を球団が解雇 12,086(61.3%)
4位 中国で日本人児童が刺殺される 11,303(57.3%)
5位 台湾でM7・7の地震 9,056(45.9%)
6位 北朝鮮軍部隊のロシアでの戦闘を確認 8,508(43.1%)
7位 ガザ戦闘1年、死者4万1000人超 8,324(42.2%)
8位 露大統領選でプーチン氏通算5選 7,861(39.9%)
9位 スウェーデンのNATO加盟決定 7,158(36.3%)
10位 ウクライナ軍、露西部に越境攻撃 6,806(34.5%)
11位 イラン、イスラエルを初の直接攻撃 6,613(33.5%)
12位 金正恩氏、韓国との平和統一を放棄 5,730(29.1%)
13位 イスラエル、レバノンに地上侵攻 5,535(28.1%)
14位 ロシアの反政権運動指導者が死亡 4,377(22.2%)
15位 トランプ前米大統領に有罪評決 4,323(21.9%)
16位 台湾総統選、頼清徳氏が初当選 4,069(20.6%)
17位 イスラエル、ハマス最高幹部を殺害 3,931(19.9%)
18位 仏俳優アラン・ドロンさん死去 3,825(19.4%)
19位 英国で14年ぶりに労働党政権 3,716(18.8%)
20位 米企業の無人船、月面着陸成功 3,520(17.8%)
https://www.yomiuri.co.jp/feature/top10news/20241219-OYT8T50062/
海外のニュースは、2022年2月から行われているロシアによるウクライナ侵攻と、2023年10月から起きているイスラエル=ハマス戦争という二つの軍事的なリスクが世界をおかしくしている。
おかしくしていることの中は、一つは経済的な問題。単純に言えばグローバルサプライチェーンの崩壊と、シーレーンの崩壊、そして世界の分裂(二分化または三分化)ということになる。このことから資本主義国家では、かなり経済的な問題が大きくなり、そのことから、各国の政治状況が悪化し各国政府の不安定要素となっている。
一方、資本主義国家ではない国々は、経済の悪化に関しては、世界各国の内容なので同じであるが、政権の不安定要素を弾圧する形や戦争、または他国への攻撃ということで回避することになっている。その内容がより悪化する形になるのである。
そのような意味で、政権の不安定さと戦争に関する内容がほとんどの一年である。
そのうえで順位を見てみると、まずは大注目なのが「1位と2位がトランプ氏」であるということである。トランプ氏については、本来は「次期アメリカ大統領」とか「前アメリカ大統領」という肩書をつける方がよいのかもしれない。しかし、とりあえず私人であるということから、今回は「氏」という継承だけにすることにする。前アメリカ大統領ということは確実であるが、今のアメリカの情勢では「次期アメリカ大統領」というのは、確実性が僅かではあるが欠ける気がするのである。それにしてもそのトランプ氏の就任がなぜこんなに大きなニュースになるのであろうか。ある意味でバイデン大統領の体たらくを見ていればそれほど不思議なことではなかったような気がする。それでも日本のマスコミは多くが「ハリス候補になる」といい、「もしもトランプになるとしても結果が出るの数日後」などと言っていたのである。そのマスコミの「からさわぎ」というか「あてにならない思い込み報道」を含めてトランプ氏が上位であったのであろう。もちろんアメリカのニュースなどでは一位になるがヨーロッパでは1位になるほどではない。日本では「オールドメディアはあてにならない」というのと同じ状態でトランプ大統領が1位と2位を独占したのではないか。
一方ロシアのウクライナ侵攻、そしてイスラエルの戦争に関しては、6位 北朝鮮軍部隊のロシアでの戦闘を確認、7位 ガザ戦闘1年、死者4万1000人超、10位 ウクライナ軍、露西部に越境攻撃、11位 イラン、イスラエルを初の直接攻撃、13位 イスラエル、レバノンに地上侵攻、17位 イスラエル、ハマス最高幹部を殺害、とこれだけの内容が出ている。実際に、戦争は大きなニュースであるし、その「戦況が変わる部分」になれば、当然にその内容がニュースになるのはおかしな話ではない。当然に私自身もいろいろな人と話していると、この戦争のニュースになる。そのように考えれば、関心は高いのであろう。しかし、「そもそも日本人は戦争とはなぜ起きてどのようにして終わるのかを知っているのか」ということがわかっているのであろうか。戦争に関して「野次馬的」に話しているだけなのか、または、「戦争を終わらせようとしている」のか、または「戦争の犠牲者がかわいそう」というセンチメントでものを見ているのかということによってニュースの見方は異なる。残念ながら、本来は「国際法に照らして正義はどこにあるのか」ということを見なければならないのであるが、元来日本人は「法」になじんでいないことから「センチメントな戦争へのアクセス」もっと言えば「無条件的な戦争反対(防衛戦争や正義のための戦いもすべて反対してしまう)」というような感覚になってしまっている。そのような論調が日本では多いということが残念なところである。本来ハマスコミをはじめ社会的にそのような内容をすべて見て行くように促す必要があるのではないか。
あとはアフリカや中央アジアに関するニュースがあまりにも少ない。そのような国と日本は全く関係ないかのようなこの報道姿勢は、あまりうれしいものではないのではないか。日本国内の話であるが、以前、岩手県大槌町で「津波と熊が出た時しかニュースにならない」と町の人々が自嘲的に言っていた。まさに日本のニュースにおけるアフリカや南米はそのような感じになってしまっているのではないか。このように「世界を全て報じる」姿勢がないのに「日本は国際化していない」などとマスコミが言うのは、いかがなものであろうか。最も国際化していない、世界をグローバルに見ていないのは、実は日本のマスコミなのかもしれない。来年こそ「世界の中の日本」ということでしっかりと下報道と情報空間を作るべきではないか。
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