「宇田川源流」【土曜日のエロ】 「子供作るのはコスパ悪い」は本当か?

「宇田川源流」【土曜日のエロ】 「子供作るのはコスパ悪い」は本当か?


 今週も「土曜日のエロ」の日になった。幅広く「エロ」について語ってゆくが、最近も「あまりエロくない」というようあな話をされることがある。まあ、この連載の読者の多くは、女性であるということもあり、あまりエロに傾くのはいかがなものかということもあるので、なんとも言いようがないところである。

さて、そのエロの話の前に、今週のニュースを見てみよう。

今週は何といってもアメリカの大統領選挙であろう。まあ、私と直接話した人はみなさんご存知と思うが、基本的には「選挙は水物だからわからないが、基本的にはトランプになると思いますよ」ということを言っていたと思う。実際に、日本のマスコミの多くは、「まれにみる接戦」「結果が出るまでに数日かかる」などといっていて、ハリス候補ひいきの内容を垂れ流していたが、実際に、ふたを開けてみれば、トランプ候補の圧勝である。日本のマスコミの取材力のなさは、本当に絶望的であり、なおかつその内容は「こたつ記事」等にも達しない「妄想憶測記事」「ファンタジー記事」になってしまっていて、どちらかといえば、おとぎ話か何かの世界を書いていた方がよいのではないかという気がしないでもないのである。

さて、そのトランプ氏に決まってから、石破総理は慌てて祝福の電話を行い、なおかつ「フレンドリーであった」などというコメントを出しているが、本当に大丈夫なのであろうか。前回2016年は、そもそも安倍首相は「決まる前」からアプローチをはじめていた。当然に「もしもヒラリー・クリントン(当時の民主党候補:当時国務長官)が勝った場合でも、アメリカの残り半分の共和党を代表している候補なのだから、仲良くしていて悪いはずがない」という判断があったのだ。これは「人」を「肩書で判断しない」というある意味で当然のことを行っているが、日本の官僚やマスコミはそのような当然のことが全く見えていない。そしてそのマスコミによって意思を左右する現在の石破首相は、やはりそのような「当然のこと」がわかっていないということなのではないだろうか。

マスコミの取材不足の罪は大きいし、そのマスコミに査収されてしまう首相も困りものなのである。

これは日本国内の少子化に関する内容も同じである。

<参考記事>

ひろゆき氏 “子供作るのはコスパ悪い”ネガティブ投稿バズるネットに苦言「なんとかした方が良い」

2024年11月6日 20時52分 スポニチアネックス

> https://news.livedoor.com/article/detail/27506957/

<以上参考記事>

 少子化が問題になっている。基本的に人口の減少というのは、そのまま「生産性の減少」ということを意味する。つまり、国家全体の生産性が縮小してゆくということを意味しているのである。当然に生産性も市場も縮小してゆく中においては、当然に年金などの「配布」も少なくなってゆく。それは当然に「集まるもの=歳入」が少ないのであるから、「歳出」も少なくなるはずであるが、残念ながら老人の寿命が延びたことなどから医療費などが大きくなり、歳出は生産や歳入の収入源の速度よりも緩いということになるのである。

さて、そのように考えた場合、「子供を産む」ということ、つまり「少子化の解消」が非常に重要になってくるのである。

さて、政府は少子化の原因を「金銭的問題」に矮小化している。しかし、そもそも、「金銭的問題」だけならば、そのような話にはならないはずである。要するに「景気が良くなった時に子供が増えたのか」ということを考えれば自明であろう。政府が「金銭的問題に矮小化しているということ自体が、政府の問題解決能力において絶望的である」ということになる。

実際には、女性の権利意識、つまり「子供を生んで育てるために自分の時間やキャリアを失いたくない」ということがあり、そのような感覚から「自分の子供を育てるということが、自分の自己実現を妨げる要素」として認識されるようになってしまったということになるのである。

しかし、その内容には落とし穴がある。

例えば結婚しないで自分のキャリアを実現するにしてもそれは、若くて働ける間であり、実際に時代が変わり自分のスキルが時代遅れのものになった場合に、自分を助ける存在がないということになるのである。現在の若者が、上司や年代が上の人間に対して「時代遅れ」とか「老害」と言っている言葉が、年代とともに自分に返ってくるということになるのである。その様に考えれば、その時に引退しての収入が得られなくなり路頭に迷うことになる。

実際に、古い日本は家制度がある。「女子三従の教え」など、男尊女卑の代表的なものの様に言われているが、その内容にある「若くしては父に従い、嫁いでは夫に従い、老いては子に従え」という「老いては」の部分が、そのまま「自分を保護して、尊敬してくれる人がいない」という状態になる。

人間はいつまでも若いわけではない。その若いわけではないにもかかわらず、若い時の感覚で「一緒現役」などを気取っていても、時代や肉体(肉体も老化するし病気にもなる)は、それを許してくれないのである。

 子供を「コスパ」で考えること自体が間違いなのかといえば、そうかもしれない。しかし、逆に、「自分が老いてから、助けてくれる存在」それは直接的ではないにしても、景ながら、またはその将来の税金や年金の支払い主としてということも含めてその様に考えた場合、その部分のコスパまで計算しているのであろうか。

権利意識というのは「自分本位」」ということでしかない。そのようなことを宣伝しているマスコミに従っていて、ハリスの様に結果が出てから悲しんでも、すでにやり直すことはできないのである。

宇田川源流

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