「宇田川源流」【日本報道検証】 ハマスの指導者シンワル氏の死亡とイスラエル戦争
「宇田川源流」【日本報道検証】 ハマスの指導者シンワル氏の死亡とイスラエル戦争
毎週火曜日と木曜日は「ニュース解説」という意味で「日本報道検証」を書くことにしている。基本的には一般のニュース解説で、少し深堀をしたものであるという感じではないか。もっと深掘りをするものはメールマガジンやオンラインサロンでしっかりと行ているので、こちらは「ニュース解説コラム」くらいなのかもしれない。
さて、報道検証というのは、様々な意味で難しく、選挙期間中は有権者者の自由意思の侵害をしてはならないということと、選挙結果がどのようになるのかわからないということもあって、政治や選挙に関する報道は情勢報道以外は行わないことになっている。基本的には、現在も情勢報道しかしないので、一部「話題の候補」に焦点を当てて報道をしている場合があるが、それ以外の内容は基本的に報道しない。
そのような意味で、このブログでも選挙の話題は選挙が終わるまで控えようと思っている。基本的に選挙の自由を奪ってはならないからである。まあ、その情勢に関しては、多くの人が知るところであろうから、ここであえて情勢報道をする必要はない。ちなみに、私自身はすでに不在者投票を行ってきている。
その間は海外の報道を行うことになるのであるが、うまい具合にと言っては大変不謹慎であるがイスラエルとハマスの戦争で進展があった。今回の「アルアクサの洪水」作戦の首謀者とされている。ちなみに、「アルアクサ」とはエルサレム旧市街にあるイスラム教の聖地「ハラム・アッシャリフ」にある「アルアクサ・モスク」のことを指していて、イスラエルの国土の中に、アルアクサから、イスラムの神の意向が「洪水のようにあふれて異教徒を殲滅させる」という意味で使われている。その作戦の指揮を執ったのがシンワル氏である。最高指導者はその時点ではハニヤ氏であり、イランで7月に暗殺された後、どうもシンワル氏が最高指導者として名前が出ていたようだ。しかし、そもそも昨年10月7日のテロの報復でイスラエル=ハマス戦争は恥っているのであり、その時点でシンワル氏を最高指導下にするというのは、ハマス全体がイスラエルの昨年の襲撃を反省していないというか、現在の状況をもってしても、またハマスの人々をこれだけ悲惨な目に合わせても、イスラエルの攻撃を否定しないということになっており、そのことによって、イスラエルとの対決姿勢を崩していないということになる。当然に人質の解放もなければ、イスラエルとの対決姿勢を全く崩さないということは、そのまま停戦の可能性はハマス側が否定しているということでしかなかったということになる。
そのシンワル氏が「戦死」したのである。
<参考記事>
イスラエル、ハマス最高指導者を殺害 人質奪還まで戦闘継続 ネタニヤフ氏「恨み晴らした」
10/18(金) 時事通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/cab0ca269c95c16b3e48bfc6b3f6f29535861d40
<以上参考記事>
さて、以下はイスラエル寄りの意見を言う評論家(海外の評論家であり日本人ではない)のこの間に関する意見である。今回は私が何かを言うよりもその内容をそのままここに掲載してみたい。それを呼んで皆さんも何かを感じていただければよいかと思う。なお、その人物の名前などは明かせないので、その点はご了解願いたい。
<以下当該人物の意見>
これらの内容に関してはイスラエル寄りの意見になる。
さて、イスラエルは、普通に考えて昨年の10月7日のハマスのテロがなければ、今回の一連の戦争は起きなかった。そしてハマスのテロは、「イスラエル国土への攻撃」と「イスラエルを訪問した人の拉致(人質)」が起きている。イスラエルは、それらに関して、攻撃に関しては報復、人質に関しては奪還を行うことが必要であり、それを行っているのに過ぎない。
今回のシンワルの死は、間違いなく、10月7日の報復の最も大きな目的であったということになる。日本で報道されているかどうかは不明であるが、当初昨年の10月8日に、イスラエルは「首謀者の処分(処刑又はイスラエルへの引き渡し)」と「人質の即時解放および返還」を求めていた。しかし、ハマスはその双方を拒否したので、その回答に対してイスラエルが軍事的に攻撃を行ったということが今回の一連の内容である。
そのように考えれば、シンワルの死は片方の内容である「報復」の目的を果たしたと思える。もちろん、兄貴は日本人であるから当然のことと思うが、戦争というのは、東京裁判でも見えるように、トップだけを処分して終わるものではない。東京裁判でいえば東条英機を処刑としても、B級、C級の戦犯があり、その人々をすべて裁判にかけ、そのうえで、処分しなければならない。ナチスドイツは現在もユダヤ人虐殺の収容所などにいた人や拷問をした人が生き残っていれば、現在であっても裁判にかけるのと同じで、シンワル一人を殺したところですべてが終わるわけではないし報復が終わるわけではない。完全に抵抗力がなくなり、武装解除を行い、次に戦争やテロを行えないようにしたうえで、B級・C級の先般もすべて裁判にかけることが必要になる。それを、国際社会が行わないことが問題であると認識している。
今回の内容は、第二次世界大戦で日本でいえば、山本五十六やほかの軍の司令官クラスが死んだということであり、または東条英機が空襲で死んだ(史実にはないが)ということに過ぎない。ただ、これでハマス側が抵抗をやめれば、または日本の様に無条件降伏をすれば報復という意味終わるのではないか。
あとは残り101人と伝わる人質の解放である。多分その内容が終わるまで戦争の目的は完遂しないので、戦争は終わらないのであろう。
もちろん、ハマス側にはハマス側の論理がある。そのハマス側の論理とイスラエル側の論理がかみ合わないので、戦争になっているのであり、なおかつ、それが神の世界の話であったり、話し合いで解決できるようなものではないので残念ながら、今後も戦争は終わらないと思うが、一応停戦させるには、今回あと人質を開放するという事しかないのではないか。その停戦後に、話し合いをするということ以外には今回の解決はない。そこをイランが後ろから戦うように煽っているので、なかなか解決しないということになるのであろう。
日本や、またはアラブのイスラム教の誰かが、そのように停戦交渉を受け持つしかないのではないか。
<以上当該評論家の意見>
日本では、「子供が死んでかわいそう」というようなことで、ハマス寄りの意見が多くある。その中でこのような意見を読んで皆さんはどう思うであろうか。当然に昨年10月以降、音楽フェスに参加して人質として取られ、行方不明の人々にも家族がいるのである。その人々のことを考えずに、目の前の画像だけを見て「かわいそう」ということが「正義」なのであろうか。
今回の内容は、ある意味で「マスコミの報道や目の前の映像だけではなく、正義とは何か、国際法において正しいことは何か」ということを問われているのではないか。
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