「宇田川源流」【日本報道検証】 イスラエルによるヒズボラ攻撃の裏側
「宇田川源流」【日本報道検証】 イスラエルによるヒズボラ攻撃の裏側
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、いわゆるニュース解説を行っている。ただし、どうも日本の報道というのは、何かバイアスがかかっているのかまたは現地の取材などがよくわかっていないのか、国際報道に関してはアメリカ的な報道になってしまうし、また国内の報道はなんとなく思想的に偏ってしまう。
さて、現在の中東情勢に関しても、なかなか「偏った」報道がなされている。左翼が…報道が…というようにいうつもりはない。何故「偏った報道になってしまうのか」ということを先に考えてみよう。そもそも、本来報道というのは、事実に基づいた内容を、正確な基準に基づいて話をしなければならない。しかし、日本の場合は、報道が「かわいそう」など感情に訴えるものばかりである。
世の中には、「かわいそう」で済まされない内容は少なくない。例えば、飢えて死にそうであっても、人のモノを盗んではいけないし、ましてや人の者を奪うときに人を傷つけたり殺したりしてはいけない。それは「その人の命」という事よりも「社会の秩序」が優先されるものであり、また、他の人を殺していい理由にはならないのである。しかし、「かわいそう」ということで、なおかつその人を殺してまで物を盗んだ人の事情だけを感情的に報道すれば、多くの人は、その方向に誘導されてしまう。そこに、その「犯罪者」をうまく利用して、何らかの社会運動を起こそうというような人々が利用すれば、基本的に社会の秩序そのものがなくなってしまうということになるのである。
事実を報道していても、片方に同情し、「物語を作るように」報道をしてしまえば、多くの人はそこに誘導されるのである。
ではどのようにすればよいのか。単純に「法律」などの人間が社会や秩序を維持するための「基準」をしっかりと示し、そのうえで、「かわいそうだけれども、同情できるものではない」というような判断を下さなければならない。えこひいきで法律などの基準を曲げてしまい、かわいそうという感情で社会を壊してはならないのである。そのような内容を示さなければならないが、日本の報道はそのようになっていない。
日本はそもそも「人情裁き」などを良しとする風習がある。いわゆる「大岡裁き」の「三方一両損」等、法治国家の感覚からすれば、全く何をやっているのかわからない。しかし、それが称賛されるという「国際社会や法治国家の理念からは完全に外れている」というような感覚を日本人が持っており、その日本人の特性にうまく付け入った報道が、日本を狂った方向に導く可能性があるということをしっかりと自覚していなければならないのではないか。
<参考記事>
ナスララ師殺害 全面衝突も
2024年09月28日 20時54分時事通信
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-3421501/
<以上参考記事>
このような「報道のゆがみ」があるのが、今の中東情勢ではないか。その内容について、今月10月は、オンラインサロン「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)で行うということを考えている。詳しくはそちらを今回は読んでいただくとして、今回は「宣伝」ではないが「サマリー」をここに書いておこうと思う。
単純に中東の内容は下記のようになっている。
・ イスラエルを敵視し、妥協を許さないイスラム教革命を推進するイランのハメネイ最高指導者
・ ハメネイ指導者に多くの権限を奪われながらも、欧米との対話を模索し国内経済の安定とイスラム教革命の方向性の改革を目指すイランのペゼシュキアン大統領
・ ハメネイ最高指導者の下で武力的な実行を行うイランイスラム革命防衛隊とその内容を裏から諜報活動で支えるゴドス軍のガーニー将軍
・ ゴドス軍の支援を受けてイスラム革命に参加し、イスラエルやそれを助ける欧米を攻撃するシリア・ヒズボラ・フーシ派・ハマス
・ イランが支援するものと思い、調子に乗って2023年10月7日に突然イスラエルを攻撃したハマス
・ ハマスの攻撃に呼応して欧米と紅海航行中の様々な感染を攻撃して通商破壊を行っているフーシ派
・ まだ内戦を継続しながら、ロシアと連携をとるシリアのアサド政権
・ これらの攻撃に抵抗しながら、他国においても関係なくテロ組織を壊滅させようとしているイスラエルのネタニヤフ政権
・ これららの動きになるべく関係ないように動きを潜めているパレスチナ主流派のファタハ・アッバス議長
このような構図がまずは見えていないとならない。
なぜか、ハマスの宣伝工作による「子供が犠牲になっている」という内容を信じ、イスラエルがおかしいかのような話をしているが、実際には、イスラエルは10月7日のハマスのテロに対して宣戦布告をしているということである。
そして、同時に「その戦争において必ず民間人の避難時間を設けている」ということになる。これらの事から、明k何陣は80万人以上が避難しているのであり、そのうえで「なお非難を自主的に行わなかった」という人々が犠牲になっているということになる。そのような状況は「ハマスの戦闘員が人間の盾として使った」という事でもあるので、イスラエルだけが責任を負う話ではないということが、本来の「国際法」の基準であるが、残念ながら日本の報道ではそのような内容が全く見えてこないということが困ったことである。
日本のジャーナリストは「かわいそう」だけで動いてしまうので、正確な内容や国際法に従った内容は全く見えてこない。そしてその感覚で、海外に行って日本人が日本の報道のまま発言してしまえば、国際法を知らないまたは「日本人は国際法を全く守る気がない」というように評価されてしまう。それが先の大戦の日本の「侵略」ということにつながり日本がいつまでも危険国扱いされることになるのである。
つまり日本をダメにしている、国際的な評価を下げているのは、その主要因がマスコミの報道ということになるのではないか。
今回のヒズボラに関しても、「なぜヒズボラはイスラエルを攻撃する権利があるのか」ということは、全く日本のマスコミは報道しない。そして「理由なき攻撃(テロ)に対して報復された」ということは同のような意味があるのかということが重要になる。「全面戦争」ということが言われているが、実際に「全面戦争」になるのは「どことどこが全面戦争になるのか」ということが重要になってくる。そして「戦争」なのか「テロ合戦」なのかということも重要なのであろう。
イスラエルのハマスへの行動に関しては、国連で「無線機の爆発」に関しては様々な意見が出たが、国連総会で非難決議が出たり安保理で審議されるということはしていない。国連が全く動かない理由なども十分に検証する必要がある。ロシアがウクライナに侵攻したのとは全く異なる論理があるということになる。その辺は、オンラインサロンの方でしっかりと学んでゆきたい。
そのようなことで、今回のブログでは「疑問点」の列記になったが、その内容をしっかりと説明できるようになるように、日本は報道をしっかりと行うべきではないか。
0コメント