「宇田川源流」【日本万歳!】 リハビリ中に前人未到の50-50を超えた大谷翔平
「宇田川源流」【日本万歳!】 リハビリ中に前人未到の50-50を超えた大谷翔平
毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本のすばらしさを・・・。いや、今日は日本のすばらしさというよりは、間違いなく、「彼のすばらしさ」というように、個人の話になってしまうのではないか。
先週の金曜日、すでに様々な新聞の号外まで各地で配布されたので、知らない人はいなのではないか。日本の生んだといっては、少し失礼かもしれないが、大谷翔平選手が、大リーグ200年以上の野球の歴史の中で、前人未到の50号ホームラン50号盗塁を達成した。その日のうちに51号ホームラン、51盗塁も達成しているのである。先週金曜日に日本で放映された内容では、その日の成績は6打数6安打3ホームラン10打点、まあ、はっきり言って「素晴らしい」としか言えないのではないか。
<参考記事>
大谷翔平「51-51」へと記録伸ばす “特大”51号HRの動画にSNS驚き「え?」「笑いが止まらなかったよ」「どないなってるん?」
2024年9月20日 8時35分 オリコン
https://news.livedoor.com/article/detail/27219406/
<以上参考記事>
さて、まずはっきり言って、アメリカの中でもっとも有名な日本人は大谷翔平であると断言しても問題はないのではないか。多分、岸田文雄首相よりも、影響力がありなおかつ、有名な日本人であるといって過言ではない。多分、大谷翔平選手は、そこまでの人物であるという事であろう。
ちなみに、この記事は、23~24日まで出張なので、21日の土曜日い書いているが、その書いている橋から、「52-52を達成した」というニュースが入ってくるのであるから、困ったものである。テレビでは、デーブスペクター氏が「アメリカでは大谷のグッズを作れなくて困っていると聞く。なぜならば、50-50で作ってしまうと、発売前に51-51になってしまうのだから、数字を入れることができないんです」。デーブスペクター氏はテレビマンであるからある程度話を盛っているとは思うが、実際にこのように記事を書いていれば、書いている端から数字が増えてゆくので、この言葉にはそれほど大きく盛った話にはなっていないのではないか。月曜日、この記事を皆さんが読んでいる間にも数字は増えている可能性があるのだ。
さて、大谷選手のホームランの時の、アメリカの実況中継アナウンサーの言葉では「He is not human(もはや、彼は人間ではない)」という言葉があった。ある意味で「人間扱いしていない」といえば、差別用語かもしれないが、このように文字にしたのではなく、その語調や、状況を見て、その言葉そのものが誉め言葉であることはすぐにわかる。時代劇で「てめーら人間じゃねえ」と言っているのとは全く違い、大谷のことをスーパーマンや超人といった、人間を超越した存在であるというようなことになっているのである。同じ言葉でも、このように状況によって全く異なる解釈になるというのは、なかなか興味深い。
ちなみに、多くの日本人は忘れているのかもしれないが、大谷選手は、昨年のこの時期に右ひじを壊し、手術をしている。そしてもともとは投手との二刀流であったが、今年は一年間投手としての活動をせず、いわゆる「リハビリ中」の選手として指名打者としてっ活躍している。その「リハビリ中」に、アメリカメジャーリーグの200年の歴史の中で、誰も成し遂げなかった「スピード」と「パワー」を象徴する50-50を達成したのである。ある意味で、人間ではないという言葉が納得できるのではないか。変な例になるが、骨折してギブスをしながら、100メートル走で世界記録を出すようなものである。
さて、もう一つ、今回見ていて興味深かったのは、投手である。大谷選手が投手として活躍するというのではなく、大谷選手に打たれた方の投手である。
このようなスポーツに関しては日本の野球でもサッカーでも同じであるが、負けた側の「敗者の弁」ということを、非常に興味深く聞いている。スポーツの社会の中では、会うう手の偉業と強さをたたえ、同時に自分たちの至らないところを表明し、そして次のシーズンに向けての意気込みを語るというものが一般的である。
さて、50号ホームランを打たれた投手は、非常に悔しそうな表情を出していた。それはそうだ。彼はこれからの野球人生の中で、一生涯「大谷に50-50を達成された投手」というように言われるのである。
昔、大貞治選手に世界記録である756号のホームラン(当時)を打たれたヤクルトスワローズの鈴木康二朗投手は、1977年当時松岡弘、安田猛と共に三本柱を形成するローテーションの一角であったが9月3日の読売ジャイアンツ戦(後楽園球場)にて、勝負を避けずに3回2打席目の王貞治にフルカウントから決め球のシンカーを投じ王に世界新記録となる756号を打たれた投手には「サイパン島ペア旅行券」をプレゼントされることになっていたが、プロとしての意地から受け取りを拒否した。ちなみに、世界新記録となる756号本塁打を打たれて有名になった。『がんばれ!!タブチくん!!』では当時のその様子が大げさに描かれ、試合で必ず「王に756号を打たれた鈴木」と呼ばれていた。1983年に移籍した近鉄の春のキャンプ地が皮肉にもあろうことかサイパンだったということも話題を呼んだ。近鉄移籍後は、石本貴昭とのダブルストッパーとして活躍下が、やはり王貞治選手のホームランの話題になると、必ず撃たれた投手として名前が出たものである。
そのように考えれば、50-50を達成された投手はいやであろう。
しかし、そのあとの51号のホームランを打たれた投手は、「当然」というような表情をしていたことが印象的である。ある意味で「自分では防げない」というようなあきらめの心境になっていたのではないか。また、「大谷に打たれても、当然。逆に逃げなかった自分をほめてほしい」くらいの気持ちなのかもしれない。
まさに相手にそのように思わせてしまうような、そのような力を大谷は持っている。それが日本人の大谷翔平なのである。
2023年のワールドベースボールクラッシック(WBC)では、「あこがれるのをやめましょう」といったスピーチが話題になった大谷は、地震が「憧れられる存在」になったのではないか。
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