「宇田川源流」 護衛艦の上をドローンが飛んで撮影できてしまうという不都合な真実

「宇田川源流」 護衛艦の上をドローンが飛んで撮影できてしまうという不都合な真実


 中国のSNSを見ていないので、私はニュースを見るまで分からなかったのであるが、最新鋭の護衛艦の上空をドローンが飛び、護衛艦の上から撮影する動画が中国のSNSに投稿されるという不祥事があった。日本のテレビニュースで見る以外には何も見ていないので、何とも言いようがないが、基本的には、日本の防衛上大きな問題であるということは間違いがない。

さて、まずはなぜこの世なことが起きたのか、防衛省は「警備を怠っていた」というようなことを言っているが、実際にはどうなのであろうか。

そもそもドローンそのものは安価であり、なおかつ小型化されていて、レーダーなどには映りにくい。いや性能的にはレーダーなどでそれを認知することもできるのであるが、そうすると鳥や大型の虫なども認知することになってしまい、レーダー担当は基本的に休むことができなくなってしまう。そうなってしまえば、かえってレーダー担当者が疲れてしまい本当に何か侵入者が入ってきた場合に対応できなくなってしまうということになる。「狼少年」と同じになってしまうということになるのである。

要するに、大きさなどで認知することができないということになってしまい、そのことから考えると「熱感知」や「機械探知」等で探知をするようなレーダーと人による視認とを合わせてやっておかなければならないのではないかというような気がする。

実際に、ドローンの探知が難しいということは、現在のロシアのウクライナ侵攻の内容を見ていればよくわかるものであり、ロシア軍がウクライナのドローンの攻撃によってかなり苦戦している。またSNS飢えには、ドローンによって様々な攻撃をされていて、戦車などが爆破される映像がいくつか投稿されている。実際に戦争中のロシアですら、その内容を探知できない状態であり、モスクワやロシアの製油所などもドローンで攻撃されているのである。

日本はロシアの現状を見て、「日本もドローンで攻撃された場合にどのようになるのか」というシミュレーションをすべきであったが、それを怠っていたという非難は、甘んじて受けるしかないのであろう。

護衛艦「いずも」ドローン撮影動画 木原防衛大臣「極めて深刻」 基地警備強化の方針示す

 SNSで拡散された海上自衛隊の護衛艦の動画が、実際にドローンで撮影された可能性が高いと分析されたことについて、木原防衛大臣は「極めて深刻に受け止めている」と述べ、基地の警備を強化する方針を示しました。

 この動画は、神奈川県の海上自衛隊・横須賀基地に停泊している護衛艦「いずも」を上空からドローンで撮影したとみられるもので、3月26日に中国のSNSやXで拡散されました。

木原稔 防衛大臣

「ドローンにより被害が加えられた場合、我が国の防衛に重大な支障を生じさせかねないことから、今回の分析結果を極めて深刻に受け止めています」

 木原防衛大臣は午前の会見で、▼より能力の高いドローン対処機材の早期導入や、▼電波妨害による強制着陸など、「法令の範囲内で厳正かつ速やかな対処を徹底する」との考えを示しました。

2024年5月10日 13時56分 TBS NEWS DIG

https://news.livedoor.com/article/detail/26380976/

護衛艦撮影「妨害受けなかった」 ドローン動画、投稿者が主張

 海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」をドローンで撮影した可能性の高い動画がSNSに投稿された問題で、動画を投稿した人物が10日までにSNSを通して取材に応じ、撮影に際して「妨害を受けなかった」と主張した。自衛隊はドローンを探知し無許可飛行と判断すれば電波妨害や捕獲を試みる。投稿者の主張が正しければ自衛隊の対策に不備があったことになる。

 横須賀基地の岸壁を含め、周辺はドローン規制法で無許可の飛行が禁じられている。投稿者は「注目を集めるために動画を投稿した。禁止されているのは知っていたが、楽しむために危険を冒した」と釈明した。

 動画について「ドローンを飛ばして自分で撮影したものでAIで生成した偽動画ではない」と強調した。投稿者は中国人の男性とみられるが明言を避けた上で、撮影後に日本を出て中国にいると説明した。

 「軍事マニアや過激な愛国者ではない。自衛隊を批判したり国際紛争を誘発したりするつもりはなかった」とし、身の危険を感じているとして「違法行為だった。もう二度としない」と謝罪した。

2024年5月10日 16時7分 共同通信

https://news.livedoor.com/article/detail/26381670/

 さて、一応撮影した人物というのも接触したらしいが、この人が本当のことを言っているとは限らない。当然に中国人民解放軍はこの映像を解析していることは間違いがなく、そのうえで、また同じようなことをする、つまり艦橋内を撮影しようと試みたり、海上自衛隊の駐屯地内にスパイを忍び込ませようとしたり、あるいは港湾湾内に無人のドローンを忍び込ませようとしたりということをすることになる。暫くはというか、これからはしっかりと警戒をしなければならない。

さて、そのようになった時に「自衛隊はこの駐屯地をドローン飛行禁止にしていた」ということを言う。しかし、「立て看板や、注意書き、または言葉による注意で、外国人特に中国人などには全く効果がない」ということは、山梨県河口湖町の富士山とコンビニエンスストアの写真撮影スポットのところでよくわかるはずではないか。そのような事例があるいも関わらず「ドローン飛行禁止」というだけで何もしていなかったということが、大きな問題になる。国防上もっとっも大事な場所が「性善説」に基づく警備で終わっていたということそのものが、国防意識が低いというような非難につながっても仕方がないということになるのではないか。

幸い、日本の左翼野党は、このようなことにかに関して神経質に批判をするようなことはないというか、自衛隊が木偶の棒であるということを喜ばしいことと思っている人々ばかりであるので、そのように考えれば、軍事などが全くわからないマスコミと合わせてあまり批判はなかったのかもしれないが、そのような簡単な内容ではない。ましてや、一昨年の安倍元首相の警備を含め、日本は「警備もまともにできない国」というような感じになってしまう。

岸田政権になって「たるんでいる」というようなこと(安倍元首相の襲撃事件も岸田内閣の時代である)になってしまい、岸田内閣の統治がうまくいっていないということになるのではないかという気がするのであるが、しかし、国防などは誰が首相であっても関係なく、しっかりと警備する必要がある。

では結局どのようにするのか。単純に、「国民との連携をうまくする」という事であろう。誰かが、通報するシステムをしっかりとするということが必要であり、そのような外国人を見かけたら日本におけるホテルに滞在している間委に逮捕できるようにしておくべきであろう。つまり自衛隊に対する理解や、国民全員で国を防衛するというような感覚がなければならない。そのような体制を日本全体で作ってゆくということが必要ではないか。

宇田川源流

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