「宇田川源流」【現代陰謀説】 スパイの逮捕による英中関係
「宇田川源流」【現代陰謀説】 スパイの逮捕による英中関係
毎週金表日は「現代陰謀説」をお届けしている。この内容は「現代の動いている陰謀」や「その背景」を、現在の報道され、皆さんが一般に見ることのできる「ニュース」の中から見つけ出し、その内容を皆さんにご紹介するだけではなく、その内容をどのようにしたら見つけ出すことができるのかということを、ここに示してゆくと異様な規格である。もちろんその中には、陰謀だけで反買う、未確認飛行物体や、幽霊など、「人知の及ばない範囲」の話もしたいと思っているが、その辺はそのようなニュースが出た時に行うということになる。
さて今回は、中国のヨーロッパ進出がうまくいっていないというような話になる。
その前提条件として、そもそも中国はヨーロッパに進出していた。これは2012年から実質的に活動を行っている「一帯一路」の内容の完遂の為である。そもそも一帯一路は「ユーラシア大陸経済圏」を作るということであるが、実質的には「中国が経済圏を中心にした共産党支配体制を確立する」ということをしていたのである。中国はこの頃から積極的に「政府を挙げて」ヨーロッパの進出をしており、当時ちょうど財政的な問題があったギリシアに対して債務援助を行いながら、ギリシアの港の租借を行っている。
このみなとのそしゃくがあったことから、ヨーロッパは中国を警戒するようになったが、しかし、中国は「経済的なメリット性」で進出していた。基本的に、この中国の経済的な「飽和作戦」は、ある程度功を奏し、イギリスのキャメロン元首相(当時:現イギリス外務大臣)などは、中国に行って土下座して財政支援を頼んだほどである。
この流れが大きく変わったのが、一つはイギリスのエリザベス女王による習近平は下品で嫌いという発言の漏洩。それとチャールズ皇太子(当時)の晩さん会の無断欠席など、イギリス王室による中国のこれら「金による買収的な進出」への不快感、そして、そのイギリスのEU離脱である。そのあたりから、中国が徐々にヨーロッパの中では大きな力を失ってきた。
そして決定的に中国の信用が失われたのが、ロシアのウクライナ侵攻であろう。
中国が英MI6のスパイを摘発
中国でスパイの捜査などを担当する国家安全省は8日、イギリスの情報機関「MI6」によるスパイ事件を摘発したと発表しました。
中国の国家安全省の発表によりますと、MI6は2015年、第三国の国籍を持ち、中国国外のコンサルティング組織で責任者をしていた「黄」という人物を“協力関係”にしました。
その後、MI6は、黄氏に数回、中国に入国するよう指示し、イギリスのために中国の情報を収集させ、協力する人物を探すよう指示したということです。
また、MI6は黄氏にイギリスなどで専門的なスパイの訓練を実施し、専用の機材を渡して情報をやり取りしたとしています。
黄氏がイギリスに提供した情報は、中国の国家機密9件など、合わせて17件に上るということです。
中国の国家安全省は、緻密な捜査によって黄氏がスパイ活動を行った証拠を発見したとして、法に基づき刑事強制措置を取ったということです。
中国政府は去年7月に「改正反スパイ法」を施行するなど、外国人に対する監視や取り締まりを強化していて、今回の摘発もその一環とみられます
2024年01月08日 14時11分TBS NEWS DIG
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-2730581/
ロシアのウクライナ侵攻がなぜ中国に関係するのであろうか。今回はその主題ではないので簡単に言えば、ロシアのウクライナ侵攻は、実際ロシアによるNATOへの侵攻やヨーロッパ全体への危機ということが問題になっており、当然にウクライナだけの問題ではない。その為に、ヨーロッパはウクライナを支援しているということになる。その「ヨーロッパに危機を及ぼしているロシアの侵攻を支持し、支援している中国の信用は棄損される」と言ことになる。逆に言えば、中国はロシアがすぐに侵攻しウクライナを占領してしまうのであれば、つまり2014年のクリミア危機のような状況であるならば、ロシアを支持していても特に大きな問題にはならないのかもしれないが、現状のようにウクライナが頑強に抵抗しロシアが苦戦し、戦闘状態が長期化した場合、世界の支持が二つに分かれてしまい、必然的に敵対関係になるということになるのである。
そのような状況から、ロシアのウクライナ侵攻を支持している中国に関しても、NATO殿てきた関係になるということになる。当然NATOに影響の強い中東やアフリカなどにおいても同様の中国との関係ということで二つの陣営に分かれてしまうということになる。一昨年にエチオピアのムガベ大統領が、中国から帰国した軍人たちのクーデターを受けて失脚するなどは、その影響の中の一つということになる。
そして、そのようなことから、NATOと中国の間にはすでに「冷戦状態」があるということになる。
さて「冷戦」というのは、「武力衝突」ではなく、初めのうちは「情報戦」になる。当然に情報戦の中心はスパイ戦ということになるのである。
スパイそのものは、お互いに入っているということになるが、そのことを予期している中国は「反スパイ法」を施行し、そのことによって、今回イギリスから侵入したスパイを逮捕した。これに対して中国は日本などで産業スパイを多く使って「中国の技術では作ることができないはずの兵器」を作ったり月面の着陸を行ったりというような状況になる。そのように考えれば、スパイそのものによって様々な問題が生じ、そのことから、日本がお序にヨーロッパからも遠ざけられたり、いまだに中国に進出する日本企業がいることで、それらの企業が欧米から敬遠されるということが十分にありうるということになる。
ある意味で、日本も「G7」に入っているのであれば、当然にそれらスパイに対しての対応をしなければならないし、また、これ等の世界情勢をしっかりと見極め、情勢に合わせた企業行動をとっておかなければならない。ご都合主義の日本国憲法などという言い訳は、今の政界情勢では通用しなくなるのではないか。
既にそのような状況にあり、そのスパイによって、情報戦争は既に始まっている。そのようなことを認識していないのは、世界でも日本だけかもしれない。
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