「宇田川源流」【大河ドラマ 光る君へ】衝撃の初回というネットの声

「宇田川源流」【大河ドラマ 光る君へ】衝撃の初回というネットの声


 今年も毎週水曜日には、大河ドラマ「光る君へ」のことを少し書いてみながら、一応現在歴史小説作家として様々な作品を書いている私自身の事も紹介しながら、まあ、適当な感想を書いてみたいと思っている。実際に「感想」でしかないので、特に大した話でもないという感じではないか。

さて、今回の内容は私の得意分野の戦国時代や幕末とは全く異なる時代で、基本的には「平安時代」それも、藤原摂関政治の頂点を極めた藤原道長の時代である。その時代を、紫式部という女性の目線で見た内容を書くということであり、実際のところは、戦争などは全くない時代であるということで、長期の平和が訪れた時代であるということになる。

さて、この長期の平和というのは、そのまま「不確定要素が少ない」ということで、私の歴史観からすると「慣習的な権力構造」が出来上がることになる。つまり「一部支配階級の内部の権力抗争が行われる」ということになり、一方で、「外部的な不穏とその権力構造の弱体化」が起きる。話題のドラマなどで「半沢直樹」や、もう少し古いところでは「白い巨塔」などがあるが、まさにそれらと同じで、内部の権力構想は「些末な内容」から始まることになり、外部から見て派手な構想が出来上がることはほとんどない。しかし、その大きな権力構造の内部は常に冷戦状態があり、そして人間の嵯峨ともいえるべき派閥抗争が行われることになるのである。そして派閥抗争というのは、必ず内部腐敗を生みだし、そして、大概的な組織構築が卸化になり、外部から倒される構造になる。

今回の内容は、朝廷そのものは壊されないが、藤原摂関政治が絶頂期を迎える。その絶頂期を迎えるとあとは転落するしかなく、その後の藤原家は明治時代になるまで大きな力を持つことはないということになるのではないだろうか。

さて、そのような内容を女性の目線から見るということになり、非常に女性的な「正義感」が書かれるということになるのではないか。作は大石静さん、そして主演の紫式部役は吉高由里子さん。非常に楽しみな作品であるといえる。

【光る君へ】かわい過ぎる子役躍動からの初回ラスト10分の衝撃にネット震撼「最後にとんでもない展開が…」

 女優・吉高由里子主演のNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜・午後8時、初回は15分拡大)の第1話「約束の月」が7日、放送された。

 今回、謎に包まれている紫式部(まひろ)の一生が子役パートからスタート。下級貴族で漢詩や和歌に明るい文人の父・藤原為時(岸谷五朗)と心優しくつつましやかな母・ちやは(国仲涼子)のもとに生まれた少女・まひろ(落井実結子)の暮らしが描かれた。初回は父の漢詩をそらんじるなど文学の素養にあふれたまひろは、ある日、三郎(後の藤原道長=木村皐誠)という少年と出会い再会の約束を交わすというストーリーだった。

 (以下、ネタバレがあります。ご注意下さい)

 今回、吉高、道長役の柄本佑の出演はなかったが、子ども時代を演じた落井と木村に視聴者の視線は釘付け。落井に「チビまひろ、かわいい~!」、「博識ぶり披露のしっかり女子ぶりが初々しくて、かわいい」の声が集まる一方、木村にも「三郎役の子、スタイル良過ぎ」などの声が集まった。

 終盤には川のほとりでの2人の出会いも描かれ、「これは(源氏物語の)若紫へのオマージュ?」、「もう既に源氏物語は始まっているのか?」などの声も集まった。

 また、2分45秒ほどのクレジットロールにも注目が集まり、反田恭平さんの繊細なピアノ演奏の調べに乗せ、燐光(りんこう)を浴びながら伸びる指先のカット、「光る君へ」のタイトル、吉高の神秘的な表情の映像にネット上では「吉高さん、美し過ぎる」、「めちゃくちゃ綺麗なオープニング」、「反田さんのピアノが素敵でオープニング曲がシック」の称賛の声が集まったが、物語は最終盤の10分で暗転した。

 初回から何度も三郎や従者に暴力を振るうシーンがあった三郎の次兄・道兼(玉置玲央)が自身の馬の前を横切った、まひろに激高。一度は駆け寄った、ちやはの懇願で怒りを収めたが、従者の「たいしたおなごじゃ。道兼様をたしなめるとは」の一言でプッツン。いきなり、ちやはを後ろから刺殺してしまった。

 母の亡骸の前で父・為時にすがって「母は殺されたのじゃ~!」と号泣する、まひろの姿で初回は終了。ネット上には「ええええええ!!!」、「国仲さん、初回で退場…」、「最後にとんでもない展開が…。衝撃的過ぎる」、「こんな不幸を見せるための15分拡大だったのか?」、「エグい。初回からハード過ぎる」などの悲痛な声が集まった。

 衝撃の展開が待っていた初回放送の終了後には「#光る君へ」のワードが一時、X(旧ツイッター)の日本のトレンド1位に急上昇(2位は#格付けチェック)。この日午後1時50分から総集編が放送された吉高主演の連続テレビ小説の題名「#花子とアン」も合わせて急浮上した。

 大河ドラマ63作目となる同作。吉高は2014年に連続テレビ小説「花子とアン」のヒロインを演じており、朝ドラと大河の両作品の主演は4人目になる。

 脚本は2006年の大河ドラマ「功名が辻」やドラマ「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」「星降る夜に」などを手掛けた大石静氏が担当。大河の中でも数少ない平安時代を舞台に、世界最古の女流作家とも呼ばれる紫式部/まひろ(吉高)の生涯を描く。音楽は冬野ユミ氏、語りはNHKの伊東敏恵アナウンサーが務める。

2024年01月07日 21時00分スポーツ報知

https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12265-2729866/

 と、前半に書いたのであるが、実際に「戦争がない」というのは、多分、私の勇み足で戦争が書かれることになる。しかし、「戦争」は「呪術」で行われるということになろう。要するに、「NHKの描く平安時代版『呪術廻戦』という作品」になるのではないか。そのことをもわせたのは、冒頭、ユースケ・サンタマリアさんが、安倍晴明役で出てきて「不吉なことが起きる」といった事であろう。このユースケさんは、非常に面白いところで、内をやらせても器用にこなすし、また異常者の役から情けない男まで、何でもこなすマルチプレイヤーであろう。そのマルチな人が、人知の及ばない陰陽道の達人としての役をもらうということであるから、なかなか面白いことになる。

その後、明るい文人の父・藤原為時(岸谷五朗さん)と心優しくつつましやかな母・ちやは(国仲涼子さん)のもとに生まれた少女・まひろ(落井実結子さん)の暮らしぶりがあり、そこに藤原道長(三郎:木村皐誠さん)が複雑に絡んでくるということになるのである。ある意味で伏線ということになる。藤原為時のところに、藤原宣孝(佐々木蔵之介さん)が、任官の件で訪ねてくるということになる。この藤原宣孝が後の紫式部の夫ということになる。ようするに、冒頭の間に、様々な主要な人間関係を出してきてしまっているということが出てくる。もともとの「狭い藤原家の人間関係」で、すべてが行われていた社会であるという印象をうまくつけられた。

そして、ちやはが任官の祈願に回っているというようなところや、その中での平安時代の「男性の通い婚制度」がうまくセリフの中で書かれている。まひろが、その通い婚制度に異議を唱えていながら、ちやはが非常にうまくまひろを説得しているという場面も、大石静さんらしい言い回しではないか。けっして「ジェンダーだからタブー視する」というのではなく、そのような歴史的な事実があったということをそのまま出して、その当時の女性たちがどのように考えていたかということをしっかりと受け止めるということが、この作品の根底にあることは好ましい。現在、何かというと、作品の精神や歴史そのものを改ざんしてしまうというような流れがあるが、逆に、そのような歴史があるから現在のジェンダーの考え方に発展するということを明確に出すことが、最も良い話ではないのか。そのうえで、まひろがその考え方に異議を唱える姿は異常に好ましい。

そして、そのまひろに衝撃を与えるのが「母:ちやはの死」であろう。単純に身近な、そして最も信頼できる人の死というのは、子供の心の中にトラウマができる。そして権力や収入のためにその社会的な矛盾に目をつぶる父、最終のシーンでそのことを書いて、社会への不満や、矛盾をみつめるまひろというような、「伏線をうまく作る」ということが今回の第一回でできているのではないか。

ドラマとしても面白く、実際に母は殺されたのかどうかもわからないが、それらのエピソードをうまく使ったこれらの作品の作り方はさすがである。これからも楽しみだ。



宇田川源流

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