「宇田川源流」【日本万歳!】 ドレスコードは「忍び装束」という結婚式は日本特有

「宇田川源流」【日本万歳!】 ドレスコードは「忍び装束」という結婚式は日本特有

 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。ネット上や新聞やテレビなどで、日本の素晴らしいところや日本の固有の文化など、または日本の優秀な世界から憧れられている内容をこの場にご紹介し、そのうえで、その内容をしっかりと分析し、そのうえでその素晴らしさの根源を多くの人に知らせてみたいと思う。実際に、日本の文化や日本の素晴らしい内容は、さまざまな国から称賛され、そして憧れられている。

 まさにその日本の文化や日本のすばらしさというのは、日本の国民性や日本の生活習慣の形になっている。そして多くの日本人は、その素晴らしさを「普通のこと」「当たり前のこと」として、普段認識もしないで何事もないかのように、毎日の普通の生活の中で当たり前に行われているのである。

 そのように考えれば、「日本のすばらしさ」は日本人の文化性や日本人の生活習慣、国民性の中にその内容が含まれている。日本のすばらしさを見ていれば、実は日本人全体が素晴らしいということに気づくのではないか。そして、その日本人のすばらしさは、日本の伝統と文化そのものにつながることになるのである。

 毎週月曜日は「マンデーブルー」といわれている。土日のゆっくしりた自分のペースから、また会社に行かなければならない。そのような中で仕事を頑張らなければならない。日本人は世界一勤勉でまじめであるといわれてる。それはこの「ブルーマンデー」を乗り越えてしっかりと働くからではないか。なぜ「くらい月曜日」と日本語で言わないのか。それは、働くことに「働き甲斐」を求める日本人は、必ずしも働くことを苦痛とは考えていないということなのではないか。その心理が日本のすばらしさということになる。

 今回は日本の文化、それも世界で人気の日本の文化である。

忍者の聖地で中世の忍びの「祝言」を現代風に再現、ドレスコードは忍び装束…全国から100人集結

 私事で恐縮ではあるが、先日、滋賀県甲賀市の油日神社で結婚式を挙げ、全国で活躍する忍者の方々に参列いただいた。ありがたいことである。この結婚式は、中世の忍びの者が行った「祝言」の様子を極力再現した上で、現代風にアレンジを加えたものだ。今回は、こだわり抜いた「忍者祝言」について記そうと思う。

 油日神社は古来、甲賀の総社として、甲賀の忍びたちが篤(あつ)く信仰した神社である。同時に甲賀衆たちの集会場でもあり、戦国時代の忍者たちが大勢集まり、村の運営や戦の作戦などを話し合ったとされる。この歴史的背景を再現すべく、参列者のドレスコードを忍び装束としてご参加いただいた。忍び姿の100人が一堂に会した光景は、誠に圧巻であった。

 本来、中世の武士たちの結婚式は人前式で、自宅に客を招いて料理を振る舞うものだった。神に愛を誓う様式は、明治になって海外から取り入れられたものである。それは知っていたが、忍者が任務の際に神に誓いを立てる「起請文(きしょうもん)」をどうしても書いてみたかったので、巻物の起請文をしたため、油日大明神に結婚の誓いを立てた。

 参列者には、この結婚を見届ける意味で、起請文に朱肉で拇印(ぼいん)を押してもらった。これも、伊賀や甲賀の地侍たちが起請文で用いた連判状の形式である。「初めて忍者のような血判を押せて感動した」と、参列者に喜んでいただけた。

 新婦は白無垢(しろむく)、新郎は「直垂(ひたたれ)」を身に着けた。甲賀衆は武士身分であり、中世武士の祝言における正装を採用したものである。中世の武士は、祝言と同時に元服する例も少なくない。私の忍者名が「嵩丸(たかまる)」という幼名であることから、結婚を機に一人前の忍者になる意志を込めて、併せて元服式を行った。

 当時の元服では、頭髪を剃(そ)って月代(さかやき)を作り、そこに烏帽子(えぼし)をかぶせ、成人後の実名「諱(いみな)」をいただく。今回は、三重大の山田雄司教授に髪を剃っていただき、甲賀流伴党21代宗師家の川上仁一先生に烏帽子親になっていただいた。忍者界を先導する両先生に対応していただいたのは感無量である。なお、川上先生の名前の一字をいただいて、諱は「嵩仁(たかまさ)」とし、結局は本名に戻った。このオチがわかりにくく、あまりウケなかったのは残念である。

 忍者の聖地で、昔の忍者の装いで、100人の忍者に祝っていただいたことは、一生の思い出になるであろう。何よりも、このような式を挙げることを、一緒になって楽しんでくれた妻には、本当に感謝している。忍者が崇敬した油日大明神に誓って、妻を一生幸せにしたい。

11/30(木) 読売新聞オンライン

https://news.yahoo.co.jp/articles/92fe6e1a84381eeaa2f4acb5adb3ea4ff24ecc4f

 忍者というのは、まさに日本の文化の中で最も世界で人気のある文化である。

 忍者というのは、ある意味で「魔法を使わない魔法使い」ということになる。現実的には不可能と思われることを、行っている。日本人は、忍者そのものが「おとぎ話」であるということを知っていて、現在で言える「スパイ」と同じであったという事を知っている。しかし当時の日本社会の「常識」からは逸脱した内容となっている。江戸時代であれば、儒教的道徳はないし、少なくとも日本人における恥の文化などは全くなく、肉体を含めまた精神的なものも含め、すべての資材を使って、情報を得たり工作をしたりということになる。

 忍者というのは、もう少し詳しく言えば、山の中や里の中における山伏や陰陽師を兼ねており、また、肉体を鍛えていて、その里や山の中に紛れるということになる。その山伏や陰陽師の「まじない」がそのまま、話の中には「忍術」ちうような形になってくるのである。

 私のような小説家になれば、時代小説を書くこともある。その時に何か「矛盾」することも出てきてしまう。歴史の資料が嘘を書いているといってしまえばのとおりかもしれないが、書いてある内容をすべてなるべく盛り込みたいと思う。そのような場合、同一人物が二つの行動をとっていたりするのであるが、そのような矛盾をうまく折り合いをつけるのが忍者なのである。

 その忍者の装束を使った「結婚式」いや「祝言」をしたという。もちろん、本来「忍び装束」は「戦闘服」であるから、そのような服を着て祝言を行うわけはないのだが、そこは「現代の楽しみ」であろう。

 さて、実際にはこのような「文化」を残しているという事、また、日本人はそのような儀式を楽しみにしているということが、日本の文化の素晴らしいところではないか。ある意味で「隠れ、しのんだ文化」を「一つの楽しみとして歴史を楽しむことができる」ということが日本のすばらしさではないかと思う。実際に日本のすばらしさは、そのように歴史を乗り越えて「現代の楽しみ」として楽しむことができるということではないか。

宇田川源流

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