「宇田川源流」【現代若者考】 ネットの匿名性下で憂さ晴らしをする現代若者

「宇田川源流」【現代若者考】 ネットの匿名性下で憂さ晴らしをする現代若者

 水曜日に新しいランダムの連載を始めることにした。「現代若者考」である。一まで大河ドラマや、教育論をやっていたが、根本的なところは現代の若者の研究が必要なのではないかということで、その若者の研究を連載にしてみようと思ったということになる。以前、私が様々なところから依頼されて書いている「宇田川国際レポート」というものがあるが、その中の「令和5年版現代若者の動向分析」というレポートを書いた。しかし、その内容に関して言えば、若者の内容は常に「変わってゆく」ということになる。そのように考えれば、若者の話をしっかりと見てゆかなければならないし、レポートだけではなく、そのあともことあるごとに追ってゆかなければならない。

 いわゆる「Z世代」というようなことを言われるような感じになっている現代の若者は、インターネットネイティブということと、LINEなどのSNSであるという事、そしてリアルコミュニケーションが全くできていないということが考えられており、そのような特性を持っているというように考えられている。そのような特性であれば、その特性に合わせた内容を見なければならないのであるがしかし、「承認欲求」などの話もあり、その内容を見てゆかなければならないのではないか。

 片方で知識や頭の中だけは「大人」であるが、経験はすべてネットの中の仮想現実でしか存在していないというような感じになってしまっている。昔はこのような人種のことを「耳年間」というようなことを言っていたのであるが、単純にそれだけで片が付かないようなことが多くなってしまっており、いつのまにか「Z世代」というのが特別扱いされるような状況になっている。

 しかし、そのようなことをふと考えていると、そういえば昔「新人類」などということが若者に対して言われており、その「新人類」が全くわからないというようなことも言われていた。要するに世代ということに考えれば、何も「Z世代」というところだけが言われているような内容ではないということになる。世代間はなかなかわかりにくいということになるのではないか。そのようなことが、特徴として見えていなければならない。

4割がSNSで誹謗中傷した経験あり 理由は「憂さ晴らし」「匿名性による罪悪感の希薄」など

 SNSなどで誰もが意見を発信できる時代。キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営する株式会社ライボの調査機関「Job総研」がこのほど、20代~50代の社会人男女1216人を対象に行った「2023年 誹謗中傷の意識調査」の結果を公表した。

 誹謗中傷に気をつけているかを聞くと、「気をつけている派」が76.5%と過半数を占め、内訳は「とても気をつけている」26.8%、「気をつけている」31.4%、「どちらかといえば気をつけている」18.3%となった。誹謗中傷の制御が匿名では困難かについては、困難だと「思う派」が75.3%と過半数を占め、内訳は「とても思う」28.3%、「思う」26.5%、「どちらかといえば思う」20.5%だった。

 SNSでの誹謗中傷だと思うレベルに関しては「レベル1:批判に対して受け手の存在を考えずに何気なく反応」が32.6%で最多となった。SNSで誹謗中傷になる行動の有無を聞くと、したと「思う派」は40.6%となり、内訳は「とても思う」10.4%、「思う」10.1%、「どちらかといえば思う」20.1%だった。

 SNSでの誹謗中傷をしたと思うと回答した494人に、その理由を聞くと「憂さ晴らし」が19.8%で最多となり、次いで「匿名性による罪悪感の希薄」が19.2%、「集団(2名以上)による罪悪感の希薄」が18.4%と続いた。同回答者に加害と仕事のストレスの関係有無を聞くと「関係していた派」が52.4%と過半数を占め、内訳は「とても関係していた」17.4%、「関係していた」19.2%、「どちらかといえば関係していた」15.8%となった。

 SNSで誹謗中傷を受けた経験の有無では「ある派」は40.7%となり、内訳は「とてもある」9.6%、「ある」13.7%、「どちらかといえばある」17.4%。SNSでの誹謗中傷を受けたことがあると回答した495人にそのレベルを聞くと「レベル2:発信に対し単発でネガティブな反応」が30.5%で最多だった。

誹謗中傷は意識的に改善可能かについては「そう思う派」が70.0%と過半数を占め、内訳は「とてもそう思う」18.2%、「そう思う」26.1%、「どちらかといえばそう思う」25.7%だった。誹謗中傷が起きやすいと思う環境では「匿名環境」が50.4%で最多となり、次いで「政治・性・人種・宗教に関連する環境」が35.4%、「有名人のアカウント内」が26.3%となった。

 誹謗中傷は意識的に改善できると回答した850人にその条件を聞くと「デジタルリテラシーが向上すれば」が48.9%で最多となり、次いで「ルールや規制の強化がされれば」が44.1%、「匿名性の制限がされれば」が41.2%と続いた。改善できないと回答した366人にその理由を聞くと「人間性の問題だから」が41.4%で最多となり、次いで「罪の意識が根付いていないから」が38.7%、「匿名だから」が38.4%となった。

(よろず~ニュース調査班)

2023年11月9日 8時30分 よろず~ニュース

https://news.livedoor.com/article/detail/25318899/

 昔は何か憂さ晴らしをするといえば、自分一人で何かをやるということになっており、匿名性を使って誰かをいじめるなどのことは少なかったような気がする。その昔というのはもちろんネットやSNSが大きく出てくる前の話である。それはコミュニケーションには必ず相手が目の前にいるというのが原則であった。それ以外というのは「神爆弾(怪文書)」などということになって様々なところに撒かれるなどの話が有ったり、あるは、まさに「口コミ」というような陰口でしかなかったのである。

どちらが良いというものではないが、しかしコミュニケーションの内容が変わったことによって、陰口などの環境が変わってしまった。問題はSNSは表面上は匿名性が保持されているように見えるが、何かあった場合はパソコンなどから基本的には必ず「あとが残る」ということになる。当然に言論などを公に行った場合は「責任」があるということにあるが、その責任などの感覚は全くなく、単純に憂さ晴らしの感覚でネット上で暴言を吐いているというような感じになっている。

問題は「匿名性」「責任」だけではなく「そのような他人を批判することに対する罪悪感」とか「モラル」という事、またはその「話題にしている内容のリテラシー」など、様々な問題があり、それらが全く教育されていないということが今の若者の問題になっているのではないかという気がするのである。

SNSでの誹謗中傷をしたと思うと回答した494人に、その理由を聞くと「憂さ晴らし」が19.8%で最多となり、次いで「匿名性による罪悪感の希薄」が19.2%、「集団(2名以上)による罪悪感の希薄」が18.4%と続いた。同回答者に加害と仕事のストレスの関係有無を聞くと「関係していた派」が52.4%と過半数を占め、内訳は「とても関係していた」17.4%、「関係していた」19.2%、「どちらかといえば関係していた」15.8%となった。<上記より抜粋>

そもそもこの若者を教育した人々つまりこの人々よりも上の世代が、居酒屋政談などであしざまに何かをいうことになり、そのままの感覚でSNSで子供たちが何かを言うということになってしまう。そのうえ目立てばよいというような承認欲求のままに、その話をしてしまうということになれば、このような数字が出てくることになる。

基本的に、見ていてわかるように、これらっも本来は教育であって世代の特徴ではないのであるが、残念ながら今の若者は一人でいる時間が多く、大人がしっかりとした道徳観を植え付けることができていない。そのような教育をしっかりしなければ国内の分断が起きてしまうような気がするのであるが、いかがなのであろうか。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

0コメント

  • 1000 / 1000