「宇田川源流」【日本万歳!】 箱根駅伝100回 とうとう日本全国が対象に

「宇田川源流」【日本万歳!】 箱根駅伝100回 とうとう日本全国が対象に


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。。日本人のすばらしさや日本人が海外から称賛されている記事を皆さんに紹介する企画だ。その称賛されている内容をしっかりと分析し、その称賛の内容の中から、同じ日本人が素晴らしいと思っているところと、日本人ならばいつも当たり前に行っているというような内容を見て、そのうえで日本の生活習慣や国民性のすばらしさを考えようという連載である。

さて、日本のことわざの中に「継続は力なり」という言葉がある。今あるものを「壊す」こと、そして新しく「創る」ことは非常に称賛される(壊すのはたまに非難される場合もあるが)行為ということになる。よく「スクラップ&ビルド」というような言葉であらわされるように、日本は長い歴史の中で「壊す」行為と「創る」行為を繰り返してきているのであるが、しかし、実際に最も素晴らしいのは「継続する」という事であろう。「維持する」ということは、「壊す」「創る」よりも大変なことであり、例えばヒンズー教でいえば「創造神ブラフマー」「破壊神シヴァ」よりも高い地位として奉られているのは「ヴィシュヌ=維持神(継続神・守護神)」であるとされているのである。

他宗教を持ち出すまでもなく、日本では「古いもの」に価値を感じる人は少なくない。例えば世界最古の木造建築といえば、ならお法隆寺であるということは小学校でも習う話であるが、では、その法隆寺にカニsて「ずっと放置していたけれども残った」などということを考える人はいない。今に昔の姿を伝えるということは、様々な時代の困難を潜り抜け、人々がそれを守ってきた「歴史」がある。戦果もあれば災害もあり、また、徐々に古くなる経年劣化もある。そのような中で、そのままの姿で残しているというような歴史に、そのままを維持することのすばらしさや、歴史を感じているのである。

それは「発展しないこと・古いままでいること」を称賛しているのではなく、人々は、「古いものを残し、歴史を今に伝える」ということの尊さとそのための多くの人、そして多くの世代の苦労と日々の努力の積み重ねを称賛しているのではないか。

法隆寺のような形のあるものは、その形があるが、では「祀り」や「イベント」など「無形」の内容の歴史は、より大きな労力が必要になるのではないか。

「箱根駅伝」を目指して関西からも 立命館大の挑戦

10月06日 18時43分

スポーツの話題です。

今回は箱根駅伝についてです。

「箱根」というと関東の大学が出場する大会のイメージですが、来年の大会は第100回の節目を迎えるため、参加資格が全国に広げられました。

今月(10月)行われる予選会には関東以外から11校がエントリーしています。

関西からは立命館大がことし3月に予選会への挑戦をいち早く表明しました。

滋賀を拠点に練習している立命館大の陸上競技部を取材しました。

予選会は今月14日に都内で行われ、関西からは立命館大のほか、▼京都産業大、▼大阪経済大、▼放送大学関西がエントリーしています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20231006/2000078507.html

 100年というと、日本ではそれほど古いというようなものではない。神話の世界をいれると大和朝廷は2683年の歴史を持っているので、100年といえば、まだまだである。しかし、人の減益ということを考えれば、例えば大卒22歳で就職し60まで定年で働くことを現役とすると、1世代で約40年ということになる。つまり100年というのは2.5世代くらい。それが大学となれば4年で卒業してしまうのであるから、25世代ということになる。

その大学の恒例の一つのイベントといえば「箱根駅伝」が有名である。何度も様々な社会現象で中断になったり、あるいは、変化を余儀なくされた。何しろ通常の道路をつかうのであり、正月の2日3日にその道路を封鎖して駅伝協議を行うのであるから、その内容はかなりの状態である。そもそも「昔」は走る道具の技術もそれほど素晴らしいものではないし、また、途中で京急線鎌田のあたりに踏切があったり、正月であるから雪が降ったりと様々な内容になっていた。そのような中で100回の歴史をつなぐというのは並大抵のことではなかったのではないか。

私のように中央大学出身であると、駅伝は「常連校」ということになり、その為になんとなく特別な感慨があるのかもしれない。そもそも「関東学生連合」が中心であり、日本全国区のイベントではないのであるが、その内容がこのようにずっと続き、ある意味で日本の伝統的な行事になり、そして正月の風物詩となっていることはなかなか興味深い。

さて、途中で戦争による中断があるから100回といっても100年ではない。しかし、やはり100回というのは非常に重みがある。そして日本の歴史や伝統を受け継ぐことのすばらしさは「原理主義的に古いものを盲目的に継承する」のではなく、「時代に合わせて形を変えながら、その精神を継承する」ということにあるのではないか。そのように考えれば、第100回から全国区にするということも、非常に面白い。今回は予選会に関東地区以外からは札幌学院大(北海道)、信州大(北信越)、皇學館大、愛知工業大、中京大(以上、東海)、大阪経済大、立命館大、京都産業大、放送大関西(以上、関西)、環太平洋大(中国四国)、日本文理大(九州)の11校がエントリーしている。なかなか面白そうなことではないか。

そもそも「駅伝」という競技自体が日本特有でありながら、意外に日本全体が熱狂する。テレビが面白くなくなったという中で、正月の風物詩としてその中継が見られているのはなかなか良いのではないか。さて、第100回、新しい風を吹き込みながらその精神を継承するということでどのような大学が「予選を勝ち残る」のか、非常に楽しみではないか。

宇田川源流

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