「宇田川源流」【大河ドラマ どうする家康】 すでに始まっている経済効果の皮算用
「宇田川源流」【大河ドラマ どうする家康】 すでに始まっている経済効果の皮算用
毎週水曜日はNHKの大河ドラマに関して書いているのであるが、今回は、さすがに先週で「鎌倉殿の13人」が終わってしまい、どうしようと考えたいたところだ。
実際に来年に関しては「徳川家康」が主人公になっている「どうする家康」になっている。主演の松本潤さんに関しては、実は「鎌倉殿の13人」の最終回で、冒頭に「吾妻鑑を読む徳川家康」の役で出てしまっているので、「松本潤さんの初大河ドラマ出演は『鎌倉殿の13人』となってしまい、初出演が主演ではないという話になってしまったが、まあ、その辺は笑い話で本人も言っていることなのでよいのであろう。ちなみに、松本潤さんは、「三谷幸喜脚本作品」もここで経験していることになるのだから、なかなか面白い。
さて、「どうする家康」は古沢良太が脚本と原案を担当し、松本潤が主演を務めることが発表された。大河ドラマで徳川家康が主人公となるのは3度目であり、単独としては『徳川家康』(1983年)以来40年ぶりである。若き徳川家康の選択の苦悩を描くということで、とくがうぃえやす自体が出演することは少なくなかったが、主演になると3回目というのは、そんなものかもしれないと思う。
さて、徳川家康になるということは、基本的には「戦国時代」であり、その主な舞台は愛知県の岡崎、静岡県浜松、そして静岡市(駿府)となるし、主な合戦は桶狭間から始まり、三河一向一揆、その後遠江の統一から三方ヶ原の戦い、長篠、武田勝頼討伐、というような感じから、小牧長久手、小田原、そして関ヶ原と続く流れになり、その中で妻の築山殿を氏に追い込んだり長男の信康を自死に追い込むなど、様々な苦悩があるということになる。それをコンフィデンスマンや相棒などのドラマで知られる古沢良太が脚本を行うということになる。
昨年前が「青天を衝け」で渋沢栄一、つまり幕末から明治、そして昭和までの話であり、今回は「鎌倉殿の13人」で平安時代末期から鎌倉時代の話であった。そのために戦国時代ファンは2年間待たされた格好になる。それだけに、戦国ファンの視線は熱いものがあるのではないか。
NHK大河「どうする家康」の経済効果、どうなる? 愛知県内393億円の試算! 「捕らぬ狸オヤジの皮算用」にならないでほしいが...
松本潤さん主演の来年(2023年)のNHK大河ドラマ「どうする家康」をめぐり、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと名古屋観光コンベンションビューローは2022年12月14日、「放映に伴う愛知県内への経済波及効果」の試算を発表した。
それによると、愛知県内では約393億円、そのうち名古屋市内に限っても約140億円が見込まれるという。
ただ、徳川家康の活動範囲は愛知県にとどまるものではない。「捕らぬ狸」の、いや、「狸オヤジの皮算用」に終わらないといいが......。
家康の生まれ故郷、岡崎市に多いゆかりの場所
試算は、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと公益財団法人・名古屋観光コンベンションビューローが合同で行なった。
愛知県内には、徳川家康ゆかりの場所が数多くある。豊田市には松平氏発祥の地として知られる松平郷の「松平東照宮」、家康が生まれた岡崎市には、本拠地の岡崎城を構える。
また、家康が三方ケ原で武田信玄に大敗した時、「反省の気持ちを後世に残す」として作らせたといわれる「家康のしかめっ面」を模した「家康しかめ像」(岡崎公園)、三河武士のやかた「家康館」、松平八代の墓や家康の木像がある大樹寺などがある。
ほかにも、名古屋市には尾張徳川家の居城・名古屋城と名古屋城本丸御殿、家康の遺愛品をはじめ、尾張徳川家に伝わる貴重な大名道具等1万数千件を所蔵する名古屋市徳川美術館といった案配だ。
これを見ると、コロナ禍以前の直近の8作品で、たとえば宿泊数では県内からの平均が105.9%増、県外からの平均が107.0%増と、ほぼ2倍以上に増えていることがわかる。
こうしたデータの「平均値」をとって、愛知県内に宿泊する観光客が約32万2000人、日帰り客が約437万2000人増えると推計。宿泊費や飲食費などの「直接効果」で約255億円、調達などの「間接効果」で約138億円が見込まれるとした。
天下取り「3大英傑」を生みながら、去られた愛知県の悲哀
調査チームでは、
「当地ではこのたびのNHK大河ドラマの放映に加え、第1期オープンを迎えた『ジブリパーク』(愛知県長久手市、2022年11月開業)、観光立国推進閣僚会議による『インバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージ』の決定のタイミングが重なる。愛知・名古屋の観光産業が誘客を図るうえで非常に強力な追い風となる3つの要素が揃う絶好の機会といえるだろう」
と結んでいる。
ちなみに、名古屋市では例年10月頃、名古屋まつりのメイン行事として祭りを盛り上げるのが「郷土3大英傑行列」だ。愛知県が生んだ織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という3人の天下取りの英傑が、豪華な衣装をまとった「3姫」(濃姫、ねね、千姫)や配下の武将たちを引き連れ、それぞれ数百人の行列が名古屋市内を練り歩く。
地元メディアでは、「織田信長に○○さんが決定!」「千姫には○○さんが!」といった事前報道で盛り上げる。
久しぶりに「3大英傑」の1人、徳川家康が大河ドラマの主人公とあって、来年は大いに盛り上がるだろう。ただし、愛知県民にとって悔しいのは、3人がそろいもそろって郷土(尾張・三河)を捨てて、他県に本拠地を構えて天下を制したことだった。
織田信長は安土城(岐阜県)、豊臣秀吉は大坂城(大阪府)、そして、徳川家康は江戸城(東京都)にと......。ついに徳川の「名古屋幕府」が生まれることはなかったのだ。
「どうする家康」の経済波及効果も、かなりの部分を隣の静岡県(浜松城や駿府城)や栃木県(日光東照宮)、そして何よりも江戸幕府の本拠地である東京都に持っていかれるかもしれない?(福田和郎)
2022年12月22日 7時0分 J-CAST会社ウォッチ
https://news.livedoor.com/article/detail/23419923/
さて、そのような「歴史ファン」の多くが訪れるであろう徳川家康の遺構。何しろ徳川家康が主人公になるのは、40年ぶりということになる。ちなみに、徳川家康が、最近で出てきたのは、上記のように鎌倉殿の13人の最終回の冒頭に松本潤さん演じる徳川家康が出てきた。その前は、「青天を衝け」で「こんばんは、徳川家康です」という言葉でナレーションというか、なんとなく案内役を務めた北大路欣也さん演じる徳川家康。その前は「麒麟がくる」で風間俊介さんが演じる、少し弱い感じの徳川家康であった。そのように見えれば、実はここ3年間全て徳川家康が出てきているのであるが、残念ながら岡崎市や浜松市で徳川家康のNHK大河ドラマとの関係が出てくるような話はなかった。
その意味では、主な舞台となる愛知県と静岡県では日情意期待をしているのではないか。既に経済効果の話が出ているが、さすがに、ストーリー展開もわからない間に、そのようなことをしてもあまり意味がない。そのような事よりも、まずはしっかりと徳川家康を学ぶべきであり、その内容をしっかりと見ながら、どこがポイントになるのかを整備してゆく必要がある。
今回、ぽいんとになるのは、三方ヶ原周辺と高天神城であることは容易に想像がつく。徳川家康の激戦といえば、この二つであり、あとは関ヶ原しかない。そのように考えると、浜松市の三方ヶ原は、現在墓地になっていてなかなか入りづらい場所であるということや、高天神城は、さすがに山で、なかなかうまく登れないということもあるのではないか。
「放映に伴う愛知県内への経済波及効果」の試算を発表した。それによると、愛知県内では約393億円、そのうち名古屋市内に限っても約140億円が見込まれるという。<上記より抜粋>
徳川家康が「狸」と評されたことから、「狸の皮算用」とならなければよいが、しかし、それ以外にも徳川家康の城などをしっかりと整備する必要はある。例えば、徳川家康の宿敵武田信玄が無くなった野田城などは、あまり知られていない畳用であるし、また二俣城など様々なところが戦略的な要衝として知られているが、それらも観光としてうまく使えば、様々な効果が生まれてくる
基本的に大河ドラマの観光客は「いかに大河ドラマの主人公(または登場人物)になりきることができるか」ということが大きな内容になる。単純にドラマに依存しない観光計画や「観光客を参加させ楽しませる」ということができるかどうかが大きな問題になってくるのではないか。
そのことをいかに考えてゆくかで、この経済効果の結果は変わってくるのではないか。
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