「宇田川源流」 ゼロコロナ政策で徐々に国民が「反乱」を始めた中国の今後

「宇田川源流」 ゼロコロナ政策で徐々に国民が「反乱」を始めた中国の今後


 「ゼロコロナ」というのはなかなか難しいのではないか、ということが今の世の中の体制の意見であろう。基本的に、完全に「ゼロ」にするには二つの事しかない。一つは感染者数を濃くないぜゼロにすること、そしてもう一つは絵画から入ってくる病原菌を完全にシャットダウンすることだ。前者は、過激なことを言えば、「コロナうにかかった人の殺処分」であり、海外からの流入を防ぐには「鎖国」しかないのである。

ちなみに、双方過去に治験があり、殺処分ということに関しては、好評はされていないがSARSの時に、中国が「熱のある患者をすべてバスに乗せ、そのバスをタクラマカン砂漠の中央までもて行って放置下」というようなことがあった。その前にも、中世ヨーロッパなどでもそのような内容は少なくない。「殺処分」というから、良くないので「隔離処分」としたら日本のらい病患者のサナトリウムなども、今では差別に当たるということになっているが、歴史的には感染防止という意味合いもあったのではないかと言われている。一方鎖国というのは、他ならない日本が江戸幕府期、実際は徳川家光(三代将軍)の時からペリーによる開国までの期間、鎖国をしていた。その期間にヨーロッパではやった黒死病やコレラ(あまり良くわかっていないのであるが、厳密には違う病気らしい)は開国するまで日本には全くなかったということになっていたのである。現在も、インド洋の真ん中に縄文時代の生活を残しているインド連邦直轄領アンダマン・ニコバル諸島に属している「北センチネル島」という島があり、ここにすむセンチネル族と言われる民族は上陸を拒否しており、今でもどのような病気があるのかは全く見えていない。まあ、インド政府がそれを認めており、この島に渡航することは完全に認めていないので、そのように隔離されたことになっているのである。

さて、残念ながら中国は鎖国のできるような国ではないし、また、現在では殺処分なども簡単にできるものではない。その為に「ゼロコロナ」などと言っても、現実的にはかなり難しいということになる。まあ、天然痘のように根絶したと宣言できるような病原菌もあるのであるが、しかし、実際にそれで大丈夫なのかはかなり難しい所であろう。

中国の感染者3日連続で最多 ゼロコロナに不満 各地で抗議活動

 中国では新型コロナウイルスの感染者が3日連続で過去最多を更新し、「ゼロコロナ」政策のもと、厳しい行動制限などを伴う感染対策がとられています。これに対して、人々の不満が高まり新疆ウイグル自治区など各地で抗議活動が起きています。

 中国政府によりますと、25日に確認された新型コロナウイルスの感染者は、首都・北京で初めて2000人を超えたほか、すべての省や自治区などを合わせておよそ3万4000人となり、3日連続で過去最多を更新しました。

 中国では「ゼロコロナ」政策のもと、厳しい行動制限などを伴う感染対策がとられていますが、これに対して人々の不満が高まっていて、このうち新疆ウイグル自治区の中心都市、ウルムチで人々が抗議活動を行っているとする映像が25日からインターネット上に相次いで投稿されました。

 ロイター通信が配信した映像には、大勢の人々が大きな声で封鎖の解除を求めたり、白い防護服を着た当局の担当者とみられる人たちと小競り合いになったりする様子が映っています。

 ウルムチでは24日、高層マンションで起きた火事で10人が死亡したあと、感染対策で逃げ道が封鎖され救助が遅れたという情報が広がりましたが、地元政府は記者会見を開いて否定していました。

 インターネット上には、内陸部の重慶などほかの地域でも厳しい対策に不満を訴えているとする映像が出回っていて、各地で抗議活動が起きています。

2022年11月26日 16時34分  NHK

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221126/k10013904331000.html

 そのように「現実的には不可能」と言える内容の政策を行い、そのことで不自由な生活を強いられたらたまらない。それでも我慢できる期間であればよいが、既に数年というような状態になっていたら、削rはうれしくはないであろう。特に中国の場合は、ある意味で先日の共産党党大会によって、わずかながらも習近平が変わるのではないか。または国家主席から習近平が降りなくても、それを抑止するような、少なくとも国民の生活を制限せずにゼロコロナを辞めてくれるような政治家が上に来るのではないかというような期待があった。

しかし、共産党大会で見たように、チャイナセブンと言われる常務委員は、全て習近平の元の側近でイエスマンばかりになってしまっているし、また、その後のコミュニケにおいて、習近平は「ゼロコロナを継続する」と高らかに宣言したのである。この事から、国民の不満は大きくなり、その不満からデモが起きはいzめている。実際に共産党大会において、前日の北京市内の横断歩道橋に二か所、習近平のゼロコロナ政策を揶揄するスローガンを書いた横断幕が貼られてニュースになったのであるが、まさに、国民怨不満は北京にまで届いているということになるのではないか。

さてこのようなときに、「習近平から遠い町」から先にデモが発生する

新疆ウイグル自治区は、もともと中国共産党から離れて独立をするということを言っており、一部では「東トルキスタン共和国である」というような主張をしている。そのようないみでいえば、習近平だけではなく共産党の政策において反対しているのであり、習近平だけに反対しているのではないかもしれない。

しかし、一緒に(示し合わせたわけではないと思うが)発生した重慶でのデモは、重慶がいまだに薄熙来の信奉者が多く、また、その後も孫政才など習近平によって粛清された政治家も少なくないのである。また、このコロナウイルスの発生源が重慶の魚市場であったことや、その近くに微生物研究所があり、それが証拠隠滅のように壊されてしまったというようなことなどから、重慶の人々からみれば、習近平派反対する対象であろう。少なくとも素直に従うことのできない為政者ということになるのではないか。

当然に、同じ負担や不満に対しても、それに我慢をするというようなモティベーションが少ない所であることは間違いがない。そして習近平派も当然にこの地区が危ないということがわかっていたであろう。しかし、この事がきっかけになって、他の地区で同様のデモが起きた場合、特に北京や福建の広州など、習近平のお膝元と言われるような場所で反対デモが起きた場合には、かなり大きな問題になるのかもしれない。その時に、習近平が内政を重視するのか、あるいは台湾への軍事侵攻などによって、不満を外にそらそうとするのか、その辺のところが見分けられない状況ではないか。

いずれにせよ、中国国内はかなり微妙なバランスになっていて、ちょっと何かが崩れれば、内部から崩壊する状況ではないかということが見えてきているような気がする。

宇田川源流

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