「宇田川源流」【現代陰謀説】 陰謀というものが数カ月たって効果が出るというちょうどよい例になったスウェーデン首相の辞任とエルドアンの勝利

「宇田川源流」【現代陰謀説】 陰謀というものが数カ月たって効果が出るというちょうどよい例になったスウェーデン首相の辞任とエルドアンの勝利


 毎週金曜日は、「現代陰謀説」をお届けしている。現在に生きる陰謀や、政治の裏側、または「何気ないニュースに隠れてしまった、奥の深い仕掛け」をご披露し、世界の政治の世界はこのように奥が深く、高度な内容を行っているということをお知らせするとともに、その内容を明らかにして、このブログの読者に「それらの陰謀をニュースから見破る方法」を実演しているということになる。政治などには必ず裏があり、またその政治の裏はほとんど見えてこなかったり、何カ月もたってその結果だけが報道されるということになってしまうので、その内容を見てゆかなければならないのである。そのような内容を見てゆこう。

 さて、11日に行われたスウェーデンの総選挙で、野党右派の陣営が過半数を獲得し、与党の敗北が決まった。これを受けて、スウェーデンのアンデション首相が敗北を認め辞任したのである。

 この事の報道の記事は下記のとおりであり、基本的には「総選挙で敗北したから辞任した」というようなことでしか報道されていない。現在の日本のマスコミではその程度の事しか書けないの化と非常に残念に思う。

 そもそもアンデション主しぃおうを含む社会民主労働党は、日本の左翼人権政党と同じように「移民・難民の受け入れ」を標榜していた。このことから、一つにはシリア難民が多く押しかけたというだけではなく、シリア難民に紛れて多くのクルド人が入ってきている。それだけでは無く、今回のウクライナ侵攻によって、ウクライナ人の難民だけではなくロシア人の逃亡兵や、ロシアの軍に参加していたシリア傭兵(志願兵?)も多くスウェーデンに逃げ込んでいるのである。まさにウクライナ侵攻に関して言えば、ウクライナ人とロシア人・ロシア軍の逃亡兵というように、敵味方が両方入ってきており、同時に、その両方をスウェーデンの税金で養っている。

スウェーデン首相が辞意表明 野党の右派陣営が過半数獲得を確実に

 11日に行われた北欧スウェーデンの総選挙で、野党の右派陣営が過半数を獲得することが確実となりました。アンデション首相は敗北を認め辞意を表明しています。

 スウェーデンでは11日、議会選挙の投票が行われました。選挙管理当局の最新の集計によりますと、定数349議席のうち、極右の野党、スウェーデン民主党を含む右派陣営が176議席を獲得、アンデション首相率いる与党・社会民主労働党を中心とする中道左派陣営は173議席を獲得する見通しです。

 アンデション首相は14日、右派が過半数を獲得するのは明らかだと敗北を認め、辞意を表明しました。

 スウェーデンは移民の受け入れに寛容とされてきましたが、今回の選挙では反移民を掲げるスウェーデン民主党が第2党になる見込みで、アンデション首相は多くの国民がス ウェーデン民主党の勢いを懸念していると警告しています。

2022年09月15日 12時11分 TBS NEWS DIG

> https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-1871260/

北欧2国のNATO加盟、約束履行なければ凍結=トルコ大統領

[アンカラ 18日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は18日、フィンランドとスウェーデンが先月のテロ対策に関する約束を守らない場合、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を凍結すると述べた。

 また、スウェーデンは現時点で「良いイメージを見せていない」とした。

 両国の加盟申請を巡っては、トルコの反対で加盟実現が危ぶまれていたが先月、NATO首脳会議の直前の協議でトルコが支持に転じた。ただエルドアン大統領は首脳会議閉幕時の会見で、クルド人武装組織の扱いなどを巡る約束を順守しなければ国内の批准手続きを行わないと警告した。

2022年7月19日 1時47分 ロイター

https://news.livedoor.com/article/detail/22524886/

 その人々がしっかりと生活を立て直して、国に戻って頑張っているならば美談なのかもしれない。しかし、まずはこれらの「難民・移民政策」によって、スウェーデンの失業率は8.6%、数年前は、20代の失業率が20%を超えているという状態になる。つまり、この難民問題が確実に国民の生活を脅かしているということになる。同時に、凶悪犯罪も増えており、2021年3月31日のスウェーデンメディア「ザ・ローカル」の記事によれば、スウェーデン全国犯罪防止評議会(Bra)は2002年から犯罪調査を開始しはじめましたが、調査開始からの18年間の中で2020年は殺人と過失致死罪などの凶悪犯罪が最悪レベルであり、ストックホルム地域での射殺事件数は過去2年間で2倍以上になっている。また2020年のレイプ数は2019年と比べ9%増加し、人口当たりにするとスウェーデンのほうが日本の86倍以上強姦発生数が高いということになるのである。

 もちろんこれらのすべてが難民や移民が悪いとは言えないかもしれないが、しかし、そのことが原因になっている可能性も否定できないのである。

 このような状態でも社会民主労働党は移民の受け入れを表明し、そのことで国際貢献してNATO加盟をしたと主張してきたのである。

 しかし、上記の記事のように、トルコのエルドアン大統領はスウェーデンがクルド人を不当に保護していることから、NATO加盟に反対しており、社会民主労働党の主張と全く異なることを行った。この時点でアンデション首相は嘘をついていたことになり、国民の信用を失ってきたということになるのである。つまり、エルドアン大統領がNATO加盟に反対したことによって、スウェーデンの国民感情がマイナスに作用し、与党が陥落しアンデション首相が辞任させられることになる。

 このことは、スウェーデンの国政の問題だけではなく、スウェーデンに入っていた移民にも問題が生じる。つまり、スウェーデンにいるクルド人はどこに行くのかということになるのである。まさかトルコやシリアに戻るわけにはいかない。そうなれば自動的にロシア国内に入るかハンガリーをはじめとしたNATO加盟国に入るかということになるのである。しかし、イギリスのトラス首相なども移民には反対しているということもあり、またドイツも今まで移民を排除して、入ってきたシリア難民をすべてトルコに戻してきている。

 要するに移民に対して反対するようになるのである。これはトルコのエルドアン大統領がここまで計算してNATOへの加盟問題に介入したということになり、そのことから、ロシアに対しても一定の影響力を持つようになっているということになるのである。このように、7月の出来事が今になって影響力を及ぼし、そのうえで、政権交代につながるのである。

 これが国際政治であろう。

宇田川源流

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