「宇田川源流」【日本万歳!】 エリザベス女王が称賛した「新幹線」と「日本人の時間の正確さ」

「宇田川源流」【日本万歳!】 エリザベス女王が称賛した「新幹線」と「日本人の時間の正確さ」


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本人のすばらしさを称賛している記事を見つけ、その中で、最も素晴らしい部分の内容を見つけ、その内容が日本人が皆共有しているということを認識し、そのうえで、日本人としての誇りを取り戻そうという話である。

基本的に、日本人は「日本人であるということ」が称賛されているというと、非常に自惚れた内容の要因見えるかもしれないが、実際のところ、日本人として「当たり前」というようなことや「常識」と言われているようなことが、世界にとっては、「意識しなければできないこと」であり、その内容を日本人は、当たり前にやってしまうのである。何も意識することはなく、何でもないということになる。そのことが、日本人の称賛に繋がっているということが少なくない。

その意味で日本人というのは、「日本人の国民性」や「日本人の慣習」ということが、世界から称賛されているということになる。そしてそれが様々な所に広がり日本人の評判を高めているということになる。

「時間に正確」「役を苦を守る」「後片付けをする」「困った時は助け合う」などと言うのは、日本人としては当たり前の事であり、その当たり前は、子供のころから当然に、行われていることになる。そのことをどのように考えるのか、そしてその当たり前を維持してゆくのか、それは日本人の選択であろう。しかし、その日本人が「欧米化」することは、その日本人のすばらしさを失うことにつながるので、あまり良いとは思えない。日本人は「グローバル化」などと言うことを言って、日本人のすばらしさを失いそうになってしまう。まるで明治時代の鹿鳴館と同じになってしまう。「和魂洋才」という言葉があるが、その内容をしっかりと感がてえ見ようということになるのである。

さて、先週9月8日、イギリスのエリザベス女王が崩御した。エリザベス女王に哀悼の意味を含め、今回はエリザベス女王に関連する日本人のすばらしさを称賛した内容を紹介してみたい。

来日したエリザベス女王「新幹線は、時計より正確だときいています」 威信をかけた現場の奮闘

 エリザベス英女王の2022年9月9日(日本時間)の死去を受け、SNSでは来日時のエピソードに関心が集まっている。

 女王は名古屋駅から新幹線に乗り込む直前、「新幹線は、時計より正確だときいています」とつぶやいた。しかし天候不良などで遅延が発生し、東京駅への定時到着は不可能に近かった。国鉄マンは威信をかけ、総力を挙げて挑んだ。

■往路はストで飛行機に...

 エリザベス女王は1975年5月7日、フィリップ殿下とともに日本を訪れた。英元首の初来日だった。5泊6日の日程で、天皇陛下主催の宮中晩餐会や、都心でのパレードなどに参加し、一挙手一投足が注目された。

 トラブルもあった。5月10日の東京から京都への移動は東海道新幹線を使う予定だったが、国鉄の賃上げストライキが長引き断念。空路に変更された。

 『新幹線と日本の半世紀』(交通新聞社新書)によれば、当時の木村睦男・運輸相はエリザベス女王と面会し、「新幹線にお乗りいただけなくなって誠に残念です」「(帰路には)名古屋からお乗りいただけるように万全の策を取ります」と謝意を伝えると、女王は「どうぞご心配なく」と笑顔を浮かべ、「ストはいつごろ終わりますか」と尋ねた。

12日の帰京は、新幹線が無事運行した。エリザベス女王の待ちに待った乗車時のエピソードが、JR東海の1994年のポスター広告で詳説されている。

 キャッチコピー「幸福な仕事」とともに、新幹線にまつわる様々な出来事が辞書のように並ぶ。「とけい【時計】」という項目は、次の書き出しで始まる。「『新幹線は、時計より正確だときいています』一九七五年五月一二日、名古屋駅から新幹線に乗り込む直前、イギリスのエリザベス女王からお言葉がありました」

■「幹部にも、諦めのムードが漂います」

 エリザベス女王の期待に反し、この日はあいにく遅延が生じていた。女王へのおもてなしのため、乗車中にも遅れはさらに広がる。文章はこう続く。

「しかし実際には、大雨による徐行で名古屋到着は二分の遅れ。さらに、女王陛下の荷物一七二個を積み込むのに時間がかかり、発車は三分の遅れ。そして、浜名湖付近で徐行、遅れは四分にひろがりました。また、富士川付近では、雲間にのぞく富士山を女王陛下にゆっくりご覧いただくため、スピードダウン。三島を通過する時点で、遅れを一分取り戻すのが精一杯でした」

それでも期待に応えるべく、不可能ともいえる挑戦をした。

「新幹線は、最高速度になるとAТCが作動し自動的に減速します。当時、新幹線の最高速度は時速二一〇キロ。そこで、ギリギリの時速二〇九キロで走らせる運転士の腕に"時計より正確"な新幹線の威信がかかっていました。東京駅前の本社五階、総裁室で定時到着を願う幹部にも、諦めのムードが漂います。しかしこの時、運転士だけは、定時到着を信じて時速二〇九キロで走り続けていたのです」

最後は「そして、一三時五六分定刻。女王陛下の新幹線は、何事もなかったように、ゆうゆうとホームに到着しました」と締めくくっている。

2022年09月09日 20時37分 J-CASTニュース

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-1859643/

 ブログとしては、本来であれば、エリザベス女王の崩御を報告し、そのうえで、そのエリザベス女王に哀悼の意を表する内容をしっかりと書いたのちに、そのエピソードを書くことが重要なのであるが、曜日の都合で、連載の「日本万歳!」が先に来てしまったことは、お詫び申し上げる。まずはエリザベス女王の崩御の方を受けて、哀悼の意を表す。

さて、そのエリザベス女王は、1975年5月にフィリップ殿下と共に来日している。

さて、外国人は、エリザベル女王に限らず、日本の「新幹線」に乗ることを非常に楽しみにし、何かあれば新幹線に乗りたいという希望を主張する。私の知り合いの人々のほとんどは、新幹線に乗りたいということを言い、そして、その新幹線が予定時刻通りに駅に到着することを、時計と、文字通りにらめっこしながら楽しんでいるのである。最後に少しゆっくりしたり、途中で速度を調整するということもあまり感じることはなく、何事もなかったように時刻表の通りに運航するのである。

日本人は、時間に正確であることは普通である。外国人が来て「5分の遅れで、お詫びをしている日本の鉄道は、クレイジーである」というようなことを言われることがある。特に東京の山手線で「すぐに来るのに、1分遅れてもあまり関係がない」という状態でも、「遅れる」という行為そのものにマイナスを感じるということが、日本人の几帳面さを表しているところではないのか。

さて、そのことを上記にあるようにエリザベス女王は素晴らしい表現を使っている。

「『新幹線は、時計より正確だときいています』一九七五年五月一二日、名古屋駅から新幹線に乗り込む直前、イギリスのエリザベス女王からお言葉がありました」<上記より抜粋>

さてさて、「時計は遅れる」が「新幹線は遅れない」というこのことがエリザベス女王のもっとも素晴らしい称賛の言葉ではないか。このことが、世界一の称賛の言葉であることは間違いがない。「時計より正確」、当時は電波時計などはないので、当然に、女王陛下の近くにある時計は常にだれかが見ていたのに違いない。それでも、時計は遅れるものであった。

しかし、日本の新幹線は遅れない。「絶対に遅れない」というものに対するあこがれは、かなり少なくなかったのではないか。

しかし、日本の新幹線の運行は、そのようなものではない。やはり遅れはするに、その遅れに対して何とか「善処する」ということになる。その努力が素晴らしい。誰もが諦める中で、日本人はあきらめずにその目標をしっかりと遂行する。俺が日本人だ。

「しかし実際には、大雨による徐行で名古屋到着は二分の遅れ。さらに、女王陛下の荷物一七二個を積み込むのに時間がかかり、発車は三分の遅れ。そして、浜名湖付近で徐行、遅れは四分にひろがりました。また、富士川付近では、雲間にのぞく富士山を女王陛下にゆっくりご覧いただくため、スピードダウン。三島を通過する時点で、遅れを一分取り戻すのが精一杯でした」<上記より抜粋>

この中でエリザベス女王の事情によるも尾は、4分遅れている。そもそも2分遅れで、これで6分遅れているのである。しかし、時間通りに東京駅に到着。これこそ、日本人のすばらしさであろう。ここで数分遅れたところで、多分、何の問題もなかったのではないか。しかし、時間どおりに運行するという誇り、その誇りを捨てない人々こそ、日本人のすばらしさの象徴的な存在ではないか。

宇田川源流

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