「宇田川源流」【安倍元首相逝去特集】 なぜイベントの挨拶をしただけで「特定宗教団体の関係者」と誤解されたのか?
「宇田川源流」【安倍元首相逝去特集】 なぜイベントの挨拶をしただけで「特定宗教団体の関係者」と誤解されたのか?
今回の内容は間違いなく「暗殺テロ」である。では、このような暗殺テロが起きた場合、対応しなければらないことは次の三点であると、私はいつも行っている。
第一に「真相究明・全貌解明」である
さて、これは基本的には「公式発表」との「差」の問題であるということになる。この「公式発表」は、私からすれば、それが国民をごまかすためとか、真相を隠すためというのではなく、基本的には「訴訟法上証拠書類や供述によって裏付けられることのできた認定された事実」ということになる。つまり、「証拠書類のない気まぐれ」や「偶然の産物」などは、ここにはいないし、ある意味で人間ならばたまにある「神のお告げ」とか「勘」といった非合理性の高い行動形態に関しても、そのことを証明することはできない。しかし、実際には、それらの「証明することのできない内容」こそが重要であることが少なくない。とくに、このブログでは月曜日に連載している「生活習慣」や「癖」「常識」という物に関しては、実は「不文律」であるから、状況証拠的にしか認識されないだけでなく、本人は意識して何かをしていないのであるから、その内容が見えてこない。その辺のところまで、すべて明らかにしなければ「真相究明」は程遠いのであるが、残念ながら公式機関や警察・裁判所にはそこまでを期待することは難しいということになる。
第二に、「防ぐことはできなかったのかという検証」である。
この検証をするので、奈良県警は今回かなりのクレームが入る。まあ、その内容に関してはレーガン大統領の狙撃の時の映像と、今回の安倍元首相の暗殺の時の映像を比較し、警備の人の動きを見ればすぐにわかる話であろう。とにかく「警護対象者を守る」ということが全くできていないことがよくわかる。
しかし、防ぐというときに、その現場の警備体制ばかりを言うことはおかしい。実際には、そもそも「対立している団体や狙っている団体の動向を調査」するというのは当然のことであるし、また、襲撃情報などを見ておくことも重要である。基本的には暴力的な集団(極左もアウトローもあるが)などの情報を常に入れておかなければならないし、外国人などの動向も見ておかなければならない。そのうえで、警護対象者の動向や付け回している人物のチェックなどをしっかりと行っておかなければならないというのが普通の考え方である。つまり事前の情報的な内容をしっかりとして置き、曽於鵺で現場対応ということになる。
その現場対応も、事件が起きた対象の時だけではなく、事前の準備や見通し、などもすべてチェックする必要がある。警察だけではなく、本来は招聘した奈良県の候補も、その辺のチェックをしたのかということは十分に考える必要があるのではないか。
安倍氏「会員や顧問ではない」…旧統一教会会長、母親の破産「事件後に把握した」
安倍晋三・元首相(67)が奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃され、殺害された事件を受け、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の田中富広会長が11日、東京都内で記者会見を開いた。
安倍氏とのつながりについて「友好団体が主催する行事に安倍氏がメッセージを送ったことはある」とし、「(安倍氏が)会員や顧問になられたことはない」と直接的な関係を否定した。
田中会長によると、逮捕された山上徹也容疑者の母親が信者で、山上容疑者は信者ではない。山上容疑者が県警の調べに「母親が多額の献金で破産し、恨みがあった」と供述したとされることに対し、田中会長は「私たちへの恨みから安倍氏殺害に至るのは大きな距離があり、困惑している」と述べた。
母親は1998年頃に入信し、2002年頃に経済的に破綻したという。09年頃から17年頃までは同連合の行事に参加していなかったが、2、3年前から再び接点を持ち、2か月前にも行事に参加していた。
関係者によると、山上容疑者は奈良市内の一戸建て住宅で母親や兄、妹らと同居していた。母親が入信した頃、山上容疑者は高校生で、母親はまもなくして自宅を売却し、02年に破産宣告を受けていた。時期的に多額の献金が原因だった可能性がある。
田中会長は、母親から献金を受けていたことを認め、「献金額は調べきれていない」と説明。母親の破産については「事件後に把握した」とした。
統一教会は1980年代以降、高額な印鑑などを売りつける「霊感商法」や、見知らぬ人同士による「合同結婚式」を巡るトラブルが社会問題になった。2009年には霊感商法で逮捕者が出て、当時の会長が辞任している。田中会長は「09年以降はコンプライアンスの徹底を進めている。母親が破綻した後に高額な献金を要求したことはない」と話した。
2022年7月11日 21時37分 読売新聞オンライン
https://news.livedoor.com/article/detail/22486274/
一応第三の点を紹介するが、それは今回の内容とは関係ないので、項目だけの内容を記載することになる。それは「安倍元首相がいなくなった後の政治体制」ということになる。衆議院山口4区という選挙区の後継者の話から、清和政策研究会という派閥、自民党、国会、そして世界や外交に関することまで、「いる」と「いない」では大きな違いがある。それを考える必要があるのだが、その内容は本日のブログの内容とは異なるので、別な機会に回そう。
さて、第二の注意点である「防ぐことはできなかったのかという検証」にも関わり、また当然に第一の注意点である「真相解明」ということにも関係があるのが、今回の事件の場合、山上徹也という容疑者が供述したと警察が発表している「旧統一教会」ということに関してということになる。
基本的に、山上容疑者の母が入信し献金したことによって恨みを募らせ、その関連団体のイベントのあいさつに安倍元首相が出たことによって安倍元首相に恨みを募らせたということである。基本的に、イベントの挨拶に出た人を襲撃したところで、そのイベントの主催者への復讐になるとはなかなか考えにくいものがあるのだが、まあ、そのような発表になっている。
その供述を信用したとしても、おかしいところがたくさんあることは間違いがない。では、そのおかしいところを埋める力が現在の警察の捜査にあるのかということは、なかなか難しいところではないか。そのうえで、その真相をどのように探るのかということになる。このような宗教的な対立になると、本来の安倍元首相の暗殺テロということではなく、それを利用した「宗教対立の我田引水的な利用行動」が増えるのであり、それらをすべて排除してその内容を見なければならない。基本的に、そのような「宗教的な対立をあおるようなやり取りが、すべて真相解明の邪魔になる」と考えるべきではないか。
さて、その上で、この宗教団体のことはよくわかるが、それ以外にこの山上徹也という人物が、2005年に海上自衛隊を退職した後に、何をしてきたのかということは全く見えていない。どのような思想がありどのような考え方をし、そしてその周辺で誰がどのような影響を与えていたのかということをしっかりと見なければわからない。なぜか日本の報道機関はそのようなことは全くしない。本人が供述したという宗教団体の話だけをクローズアップするが、残念ながらそのようなものではなく、そもそも彼がどのようにしてこの犯行に及び、その知識を得、そのうえで、どのようなことに影響されたのか。特に、この宗教団体と安倍元首相がどうして結びついていると思考するようになったのか、ということを明らかにしてゆかなければならない。単純に挨拶をしているからといって短絡的に関係があるというような発想になることはあまり考えられない。つまりそこの結びつけを行った人がいるということになる。
それをどのように解明してゆくのか。
これこそ重要なところではないか。
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