「宇田川源流」 大学入試共通テストでまさかのカンニングだがその技術は他に活かせないのか?

「宇田川源流」 大学入試共通テストでまさかのカンニングだがその技術は他に活かせないのか?


 先週話題になったのは、共通テストの問題が共通テストのテスト時間に外部に流出し、家庭教師マッチングサイトに登録されていた大学生複数人に世界史や国語、英語などの問題が流出し、その大学生に応えさせた内容が戻されていたということである。

 さて、この事件に関してみてみよう。

 まずは「事前に家庭教師マッチングサイト」で「実験します」というようなことを予告していたということになる。この時点で「計画性」があり、なおかつネットやこのようなマッチングサイトを知り尽くしているということであろう。

 次に、この問題を当日に撮影し、送信し、そしてその内容を戻してもらってみることができる。その撮影技術と、ネットに関する内容を監視の目をかいくぐってすべて行わなければならないということになるのであるから、変な言い方ではあるが、「カメラやネットを隠す技術」「送信する技術」「そのないようを試験中に見て解釈する技術」などが全てかね備わっている。その上なによりも、「それを行う計画性」「度胸」という物があるのだから、なかなか凄い話なのである。

 カンニングは不正である。その上、今回の場合大学生などをだますということで、詐欺に当たるということになるので、絶対にまねしたり、あるいは、それよりうまくできるなどと思ってはいけない。この犯人は、香川県の女子大生で仮面浪人をしているということであるが、よく反省すべきである。

 そのうえで、この女子大生であるが、これだけの計画性に、ネットの技術、また試験管の目を欺く手口など、その技術性は素晴らしいということになる。まさに「マッドサイエンティスト」といってしまっては申し訳ないが、やっている行為は犯罪や道義的に悖る行為であるかもしれないが、その使っている技術や知識は確かなものであろうということになる。その知識は他では使えないであろうか。同時に、この女性が構成して社会のためになる行動をとってくれることを願うものである。

共通テスト流出に関与の受験生か、19歳の少女が香川県警に出頭…「私がやりました」

 今月15日に行われた大学入学共通テストの「世界史B」の問題用紙の画像が試験中に流出した疑惑で、受験生とみられる少女(19)が27日、香川県警に出頭したことが捜査関係者への取材でわかった。少女は「私がやりました」と話しているという。警視庁が今後、詳しい事情を聞く。

 関係者によると、流出疑惑では、「高校2年の女子生徒」を名乗る人物が昨年12月以降、家庭教師紹介サイトなどを通じて知り合った東京大の学生ら4人以上とネット通話アプリ「スカイプ」などでやりとり。「共通テスト対策の授業をお願いしたい」などとする依頼に、複数の大学生が応じていた。

 今月15日、世界史Bの試験中に問題用紙を写した画像が大学生らにスカイプで送られ、大学生らが共通テストの問題と知らされずに時間内に解答を返信していた疑いが判明。大学入試センターから通報を受け、警視庁が同センターの業務を妨害したとする偽計業務妨害容疑を視野に、捜査を開始していた。

 警視庁が、捜査で把握した依頼者の名前について同センターに照会したところ、50万人近い当日の受験者の中に同姓同名の人物はいなかった。警視庁は、偽名を名乗っていた可能性が高いとみている。

 警視庁は、解答を返信した複数の大学生らから任意で事情を聞き、スカイプの記録や画像を確認した。画像については、何らかの電子機器で撮影されたものとみて調べている。

 また、警視庁は家庭教師紹介サイトの管理者側から、会員登録に使われたメールアドレスや携帯電話番号、クレジットカード情報などの提供を受け、大学生らに解答を依頼した人物の特定を進めている。

読売新聞2022年01月27日15時55分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20220127-567-OYT1T50173

カンニング疑惑で出頭の女子大学生 “仮面浪人”で「合格できるか自信なかった」

 大学入学共通テストの試験中に試験問題が流出した事件で、警察に出頭した19歳の大学1年生の女子学生が「自信がなかったので不正行為をした」などと話していることがわかりました。

 捜査関係者によりますと、試験問題の流出に関与したとみられる19歳の女子大学生は、27日午前、香川県内の警察署に出頭しました。女子大学生は大阪府に住んでいますが、香川県に車で移動し、警察に「これから行きます」などと事前に連絡し、祖母と母に付き添われ、出頭したということです。

 女子大学生は「家族と相談して出頭しようと決めた」「ニュースで報じられた件は私1人がやりました」と話しているということです。女子大学生は大阪府の大学の1年生ですが、別の大学を目指す、いわゆる「仮面浪人」の状態で共通テストを大阪府内の試験会場で受験したということです。

 試験場で問題用紙を撮影した手口については、スマートフォンを他人から見えないように上着の袖の内側に隠しながら撮影し、SNSで送信したと説明しているということです。

 捜査関係者によりますと、女子大学生は問題用紙を動画で撮影し、その後、動画からあわせて30枚ほどの静止画を作成したとみられるということです。動機については「受験で合格できるか自信がなかったのでカンニング行為をしてしまいました」などと反省した様子で話しているということです。警視庁は女子大学生から詳しくいきさつを聴いたうえで、偽計業務妨害の疑いで書類送検する方針です。(27日20:41)

2022年01月27日 21時24分 TBS

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-1442657/

 さて、後半はまずこの女性が理数系であるということがわかる。世界史や国語系を聞いているということは数学や理科系の教かに関しては、自信があったということであろう。単純に、当然にそれだけの技術があれば、カンニングをしたくなるものであるが、それをしなかったということは、かなり専門的なことを知っているのではないか。

 そのうえで、あえてここでは今回の内容で、朝の情報番組でその中のコメンテーターも行っていたのであるが、現在の日本の「受験制度」ということに関して、これを機会に何か考え直さなければならないのではないか。

 実際に、私が受験生のころから思っていたのは「受験というのは記憶力のいい人が合格する」ということである。では「記憶力の良い人は頭がよいのか」ということである。そもそも記憶力がよいという物は「記憶をするものを初めに造らなければならない」だけではなく、「覚えるべき内容を作った人の思想に左右されてしまう」ということになる。そのことは、そのまま「誰かの考えをそのまま継承すること」ができるようpになるが「新しく起きたことや、想定外の事項に対処することのできる人は、記憶力がないことによってふるい落とされてしまう」ということになる。日本の最高学府の試験がそれでよいのかということになる。

 一昨年であったかその前であったか。コロナウイルスなどの問題も含め、大学受験の改革として当時の萩生田文部大臣が、「すべて論文にする」ということを主張して学会からそう反対を受けるに至った。しかし、よく考えれば、大学に入って殻などは、記憶力によるような試験はほとんどなく、また社会人になってからも、学会では間違いなく論文が評価されるかどうかの問題である。にもかかわらず、なぜか国家試験だけは「採点者の都合」で論文の審査が行われないということになるのである。それで本当に「学力」が試せていると思っているのであろうか。

 今後間違いなく、技術が監督官などを上回ることになる。スマホなどの機器も今よりも格段に性能が上がってゆくことになろう。その場合、今のまま「記憶力を吐き出す」というような試験でよいのであろうか。そのことを考えるべきではないか。採点者の都合で受験生や日本の将来をゆがめてはいけないのではないか。知識を問う問題ではなく、実戦に役に立つ教育試験にすべきである。今回はそのことを教えてくれたのではないか。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

0コメント

  • 1000 / 1000