「宇田川源流」 内密の匿名出産保護ということに関して「言葉の離せない子供の権利を親は守らないのか」という声

「宇田川源流」 内密の匿名出産保護ということに関して「言葉の離せない子供の権利を親は守らないのか」という声


 個人の権利が広く認められる世の中になった。基本的に、私などは昭和一桁生まれの両親に育てられたので、どうも、個人の権利が肥大しすぎることに関しては、あまり良い話であるとは思っていない状況であると思う。もちろん、個人の権利は重要である。しかし、個人の権利以上に、将来の子供や孫、そしてこの国の国民の権利を侵害してまで、現在生きている人の権利をア盛る必要はあるのかということに関しては、かなりの疑問があるような気がするのである。

 さて、本日のブログは、ある意味で反論を出す人も少なくないのではないかという気がする。もちろん家庭の事情や様々な事情で、子供を産んでも育てられないという人は少なくないのかもしれない。特に身分的(まだ学生とか)や経済的な問題によるものというのは、なかなか大きな内容なのかもしれない。しかし、「匿名で子供を産む」というのは、母親だけの権利で物事を計ってよいのであろうか。ある意味で、生まれてくる子供は欠席裁判で誕生した時に「誰からも祝われない」ということを決められてしまう。そのことを知った将来の子供はどのように思うのであろうか。

 建前的に、なおかつ昭和的な価値観から言えば、性行為をしなければ子供が生まれることはない。まあ、キリストなどは、そのような行為がなくても精霊が降り立ったということになるのであるが、少なくとも現代の世の中でそのようなことはほとんどないであろう。そして、そのようなことから考えれば、昭和的には「子供ができてしまって責任も取れないのに性行為をするな」というような話になるのであろう。まあ、当時はレジャーとしてまたは何らかのストレス発散方法として性行為をするということは認められなかった。そこまでではなくても「愛しているから性行為をする」というような感覚は、早いと思われていたのであろう。

 もちろん時代は違う。しかし、その辺の関係は同じではないか。少なくとも新しく生まれる子供に罪はないわけであり、また、その子供は自分の血のつながった父と母を知る権利がある。そして此の世に出生したことに関して、皆に祝われる権利があるのではないか。

 今回「出産希望の女性の匿名」を守ることということに関しては、何か強い違和感を感じるものである。

匿名で出産希望の女性保護、「内密出産」の可能性も 熊本・慈恵病院

 親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院(熊本市)の蓮田健院長は29日、記者会見を開き、匿名での出産を希望する臨月の女性を病院で保護していると発表した。

 初めての「内密出産」となる可能性があり、蓮田院長は子どもが不利益を受けないための必要な対応を急ぐよう行政に求めた。

 慈恵病院は、予期せず妊娠をした女性が病院担当者にのみ身元を明かして事実上匿名で出産し、子どもは一定の年齢になった後に希望すれば出自を知ることができる「内密出産」の受け入れを2019年12月に表明している。

 蓮田院長によると、今回の女性はメールで相談後、県外から訪れ、今月中旬に保護した。「誰にも知られず出産したい」と訴えている。病院はこれまでの2週間、身元を明かしての出産に向けて説明を続けているが、今のところ女性は同意していないといい、初の内密出産や、生まれる子どもにも情報を開示しない「匿名出産」となる可能性もあるという。

 内密出産や匿名出産の場合、病院は実母の名前を記さずに出生届を提出することになる。ただ、国内では法整備がされておらず、こうした出生届が受理されず、子どもの戸籍が作られないおそれもあると蓮田院長は指摘する。

 病院はこれまでも、内密出産への対応について行政に指導や支援を求めてきた。今回も女性の出産が迫っているとして28日に大西一史熊本市長に書面で市の対応方針を質問した。ほかにも同様の相談が2件寄せられているといい、蓮田院長は会見で「早くに受け皿作りをしないといけない危機感がある。現行法の中で赤ちゃんの不利益を最小限にとどめるケアをしていかないといけない」と訴えた。

2021年10月29日 20時39分 朝日新聞デジタル

https://news.livedoor.com/article/detail/21109981/

 もちろん今まで匿名でシュッサインした例がないわけではない。また、匿名ではなく出産しても、その子供が不幸になってしま手てゃいみがないしまた、その子供がしっかりと育つ環境が用意されなければならないので、家庭が不安定ない場合はその様はならないのであろう。

 蓮田院長によると、今回の女性はメールで相談後、県外から訪れ、今月中旬に保護した。「誰にも知られず出産したい」と訴えている。病院はこれまでの2週間、身元を明かしての出産に向けて説明を続けているが、今のところ女性は同意していないといい、初の内密出産や、生まれる子どもにも情報を開示しない「匿名出産」となる可能性もあるという。<上記より抜粋>

 このようなことが今後頻発すると、二つのリスクがあるようになる。一つは、「匿名出産が認められるから性行為をしても問題がない」というようになる。ある意味で性風俗の秩序が乱れることになってしまう。まあ、私のようにエロいおっさんと、エロい女性には、良い話なのかもしれないが、しかし、社会全体としてはあまり良い話ではない。

 もう一つは、「出産の時を記録されていない、多くの人に祝われない、子供が増える」ということになる。ある意味で、その母親となる人の親族からすれば、突然に自分の親族が一人増えるということになるのであるから、その場合の資産や経済状況がうまくゆかなくなる。まあ、誰かが死んで突然隠し子が名乗り出てきたのと同じような状況になり、また社会不安が出てくることになるのであるから社会的にもよいことではないのである。

 もちろん、子供の戸籍がないような状況になってしまっては良くない。隠れて出産し、どうしていいかわからない方ら殺されてしまったり、公園などに捨てられてしまったりというような話は悲惨でしかない。だからといって、匿名で出産するということが良いわけではない。

 ではどうしたらよいのであろうか。

 そもそもとして、そのような家族関係であったり、教育環境であったりというようなことが良いわけではない。もともと「親が子供の事をあまり見ない」というようなことが肯定される世の中であることが間違いではないか。そもそも論として「家族」とか「教育」とか「夫婦」というようなことをしっかりと考えなければならないのではないか。そしてそのことをしっかりと教えられるような人が、身近に(学校教育というばかりではなく)行うべきではないかと考える。

 以前「子供は社会が育てる」などといった人がいるが、それならばそのような社会を作らなければならないのではないか。そのための努力が、「経済」という言葉や「キャリア」という言葉でなんとなく置き去りにされているのではないだろうか。

宇田川源流

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