「宇田川源流」<現代陰謀説> AI開発競争で敗北したアメリカは中国と戦って勝てるのか?

「宇田川源流」<現代陰謀説> AI開発競争で敗北したアメリカは中国と戦って勝てるのか?


 金曜日は現代陰謀説をお届けしている。基本的に、「陰謀」は現在も存在しており、それは国家によって行われているということになる。その陰謀・工作は、現在アメリカと中国、ロシアの間で行われている。基本的に、謎の陰謀集団のようなものは、もしそのような者があったとしても、それが主役となって何かを行うということは、基本的にはあり得ない。現在の陰謀論は「主客逆転した議論」しか存在しないのである。

 さて、現在の陰謀は、昔の陰謀とはまた区異なり、かなりデジタル化しているといって過言ではない。基本的には陰謀というのは、相手の弱みや相手の欲望に訴えて動かすということが中心であり、陰謀を仕掛けるものが直接何かをするということではない。

 そのような「陰謀」の世界でも「開発競争」というのはなかなか面白い競争になる。もちろん、「おもしろい」などといっていられる内容ではなく、実はそのようにしてできた兵器が日本を狙うということは十分にありうる話なのである。

 この開発競争には、二種類ある。一つは正当に、双方が技術をもってその技術力に従って開発を行うというものである。このような技術力を高めるには、まずは人材を集めなければならないし、また、教育を行わなければならない。当然い実験設備や開発施設を投資しなければならず、そのようなことはなかなかコストも時間もかかるし、また、その間にライバル国も様々な開発を行うので、なかなか追いつけなくなってしまう。

 そこで、ある程度の設備や人材をそろえた後、ライバル国にスパイを放ってその技術を盗むということを行うのである。

 この「技術を盗む」というのも、いくつかのパターンがある。学校などに入って、同じ経路を辿り、同じ論理性から作るというものである。要するに「留学」ということになろうか。同じ環境で同じ能力の人が学べば、当然に同じような結果になるということになる。もう一つは、会社などに入って、その会社の中で一緒に研究し、その研究の中から、自分が行ったことを盗むというものである。もちろん、本来は、会社の中のことを会社の社外に持ち出すことは違法なのだが、それでお記憶などをすべて消すことはできない。そのような場合は人材そのものがノウハウとなるので、仕方がないということになろう。

 そして最後のものが違法なの出るが、「開発結果の書類や現物などの資料を持ち帰って分析する」ということである。上記二つ、学生や研究というのは、ある意味で、自分の努力が入っているが、三つめの盗むということは、まさに犯罪である。

AI開発競争、米国はすでに中国に敗北=元米国防総省幹部

[ロンドン 11日 ロイター] - 米国防総省で初の最高ソフトウェア責任者を務めたニコラス・シャラン氏は、人工知能(AI)開発競争で米国はすでに中国に敗れたと指摘し、中国は新興サイバー技術が発展しており、世界の覇権を握るとの見方を示した。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に述べた

 西側情報当局の分析によると、中国は、AI、合成生物学、遺伝学など主要新興技術の多くで約10年以内に覇権を握る可能性が高い。

 シャラン氏は、米軍の技術革新の遅さに抗議して辞任した。

 同氏は、対応を怠れば、米国がリスクにさらされると指摘。すでに勝負はついており、「戦争が必要になるかどうかは分からない」が、中国は将来、さまざな分野で世界の覇権を握るだろうとの認識を示した。

 また、米国の一部政府機関のサイバー防衛能力は「幼稚園レベル」だと指摘。グーグルがAI分野で国防総省への協力に消極的だったことや、倫理を巡る議論で米国のAI開発が遅れたとの見方を示した。

 グーグルのコメントは取れてない。

 同氏によると、中国企業は政府への協力を義務付けられており、倫理問題に配慮せずAIに「巨額の投資」を行っているという。

2021年10月11日 ロイター

https://jp.reuters.com/article/usa-china-ai-idJPKBN2H10JV

 中国におけるAIの技術は、非常に優れているといってよい。私の知っている限り、鳩山由紀夫元首相があっせんし、元SONYのAIBOの技術者やY電気(あえて伏字)の現役の技術者などを大量に中国に連れてゆき、その技術を開示するように迫ったのである。これは2008年頃から、首相を辞任した2011年くらいまで続いた。

 それまでは、中国に関しては「ドローン」を行うように、2007年にヤマハの無線ヘリ不正輸出事件(ヤマハによるココム違反事件)などがあり、そのような湯出禁止のものをほとんど中国が買い取っているのである。

 中国からすれば、「その後何十年も兵器を開発し、発展途上国に売って利益を得る」ということを考えれば、数名の技術者の給与などは安いものになる。

 さあ、何が言いたいか、だいたいわかっていただいたと思うが、上記の記事において、「アメリカの開発能力が中国を下回った」ということは、そのまま「日本が中国に技術を横流ししたことが原因である」ということがいえるのではないか。もちろんそれがすべてではなく、アメリカからなども中国は貪欲に技術を求めているということになるのであるが、その内容を考えれば、日本という国が、そして日本の技術者化科学者に対する扱いのひどさが、このような状態を作り出しているのである。ついでにいえば、そのミサイルやドローン、AIによる兵器の多くは、日本の都市を狙っている。つまり、上記に書いた各電機メーカーの技術者や鳩山由紀夫元首相は、技術を中国に持ってゆくことによって、日本人の命を危険にさらしているということになるのである。

 ついでに言えば、日本は「スパイ防止法」に近い法律は存在しない。スパイ防止法などは、当然に政治的な思想を制限するということになり、また、捜査令状のない捜査を行うことができるようになる。このことは戦前の特別高等警察を彷彿とされるものであり、そのことによる思想の画一化が日本を戦争に導いたというような話になっている。少なくともマッカーサーの連れてきたアメリカ人の日本占領スタッフの多くはそのようなことを考えたのである。

 そのことから、アメリカの作った日本国憲法によって、日本の国内にスパイ防止法などの行為を制限する法律が作られることはなく、そのことによって中国などがスパイ天国というように日本で活動する。そして、その内容によって、アメリカが中国から大きく後れを取る結果になりながら、アメリカと日本の間にな日米安全保障条約が出来上がるということになるのである。

 ある意味で因果応報ともいえるが、実際にはそのような「穴」を調べた中国の交錯がまさっていたということになるのかもしれない。もちろん、そのような穴をふさがないように、つまりスパイ防止法などを作らせないように運動している政治家や団体に中国が支援している(支援の形は様々であるが)ということは間違いない事実であろう。そのように考えれば、その日本の体制そのものが、上記のニュースの原因であるということにある。

 早くそれを是正しなければ「日本は日本の技術によって滅ぼされる」という結果になりかねないのである。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

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