「宇田川源流」<現代陰謀説> 「近い将来中国共産党は必ず台湾を占領する」とした習近平国家主席の発言の信憑性
「宇田川源流」<現代陰謀説> 「近い将来中国共産党は必ず台湾を占領する」とした習近平国家主席の発言の信憑性
金曜日は毎週「現代陰謀説」を記載している。実際に、現代は多くの陰謀が渦巻いているのである。とはいえ、世に言う「陰謀論」のような荒唐無稽の話をするつもりはない。しかし、何らかの形で、「政治の裏側」を見れば「あるべき論」などが台頭するはずもなく、さまざまな「人間の欲を引き合いに出した多くの工作」がなされている。
もちろん、どの国も「自己の国を有利に導く」ためのものであり、なおかつそのような裏工作というのは「現代も息づいている」のである。実際に第二次世界大戦(ヨーロッパや東南アジアなどをすべて含む)の終戦後、すでに75年を超える年月が経っているが、その中で、一年間、武力紛争が世界中から無かった時があったであろうか。実はテロなどは含めなくても内戦・紛争・戦争が無くなった都市は一年もないのである。
ではなぜ戦争が起きるのか。クラウゼビッツの「戦争論」からすれば、廃坑的な失敗がそれらの内容になっているということになるのであるが、現在の内戦や紛争ということに関して言えば「宗教」「民族」「習慣」「経済」「土地の支配」「イデオロギー」などをめぐる物であり「唯一で排他的」な考え方があることによって、「排除された側の抵抗」から戦争が起きるということになる。
そしてその戦争には、必ず他の国の意向や利益が絡むことになり、そして、その利益や支配欲・覇権主義などを巡り、様々な考え方が出てくることになるのである。単純に「好き嫌い」という感情論だけでは割り切れない内容が少なくない。しかし、それだけでは無く「争いを行うことによって利益を得る人」が出てくることも事実である。
権力構造の固定化ということは、そのまま、下層の人間は常に下層であり続けるということを意味しており、そこに身分の固定化だけではなく、差別的感情などが発生し、そして、その差別的感情などと、そこおける被差別民の鬱憤、そして体制が固定化していることによる組織の腐敗など、様々な要因があり、そこに陰謀が入り込む余地があるのである。
そしてその陰謀の結果「戦争」が起きる。
今の台湾海峡もまさにそのような状況ではないのか。
習近平氏「台湾統一は必ず実現」 辛亥革命110年で演説
【北京共同】中国で清朝が倒された辛亥革命の発端となった武装蜂起から10日で110年となるのを前に、北京の人民大会堂で9日、辛亥革命110周年記念大会が開かれた。習近平国家主席は演説で「台湾問題は純粋な中国の内政であり、いかなる外部からの干渉も許さない」と米国の介入をけん制。「(台湾の)統一という歴史的任務は必ず実現させなければならない」と訴えた。
台湾問題を巡っては米中両国の軍事的緊張が高まっている。習氏は平和的な統一を目指す考えも強調した。
辛亥革命を主導した孫文は中国と台湾の双方で尊敬を受けている。
2021年10月9日 12時43分 共同通信
中国軍が上陸作戦の訓練映像公開 台湾をけん制か
中国人民解放軍が行った上陸作戦の訓練の映像が10日、公開されました。訓練を行ったのは台湾方面を管轄する部隊で、台湾をけん制する狙いがあるとみられます。
中国国営の中央テレビのSNSに10日、公開されたのは、台湾方面を管轄する中国軍の東部戦区の部隊が福建省南部の海域で行った上陸作戦の訓練の映像です。
小型のボートに分乗した多くの兵士たちがドローンで爆発物を投下し、無人船なども使用して上陸。複数のルートに分かれて奇襲攻撃し、多数の地点を占拠する訓練が行われたということで、人民解放軍は「訓練によって部隊の上陸作戦能力を高めた」と強調しています。
10日、台湾では“建国記念日”と位置づけられる「双十節」の祝賀式典が行われていて、映像の公開で台湾をけん制する狙いがあるとみられます。(10日14:41)
2021年10月10日 15時07分 TBS
今回は記事を二つ出しておいた。上の記事は習近平が辛亥革命110年の記念演説の中で「台湾の統一を果たす」と宣言したことであろう。この中の話は、「台湾の事は内政問題である」ということを宣言したことに意味がある。これは、逆に言えば「台湾問題に口を挟む国々は中国に対する内政干渉である」ということを主張しているということに過ぎない。
そして下の記事は、中国人民解放軍が台湾を想定した「上陸作戦」を迂回したということである。つまり、台湾の統一がなされない場合は武力統一を行うということを宣言したのと同じであり、これは「内戦」であって、他国の介入をさせない、した場合は、「戦争になる」と威嚇したものである。特に「双十節」という台湾の建国記念日に、嫌味を交えて行うあたりが、共産党のいやらしい所である。
さて、このように「記事」を通して、中国共産党の意図をまずは簡単に読み解くという必要がある。何事も表面上は適当に取り繕うことができるのである。しかし、実質はそのような話ではない。そこで、以下この内容を読み解くこと、そして日本はどうすべきかということを考えるべきではないか。
さて、まず「本当に内政問題」であるならば、このように宣言をする必要性はない。「宣言」というのは、「内外に向けて広報をしている」ということである。つまり、「共産党及び中華人民共和国の内外に、「台湾問題は内政問題ではない」というようなことを考えている人が多く、そのことが中国共産党の中において問題になっているということを意味している。当然に「内政である」などといっても、アメリカが言うことを聞くはずはなく、昨今で言えばフランスやEU諸国を対象にした物言いであろうということは容易に想像がつく。同時に、中華人民共和国内部の人々が、民主派はいなくなっても台湾に対して「同一国」であっては困る人が少なくないということであろう。
さて、ここは記事からはわからないことであるが、「香港・台湾・澳門」は、中国にとっては外国扱いであり、「関税」や「外国との貿易における特例」が認められている。つまり、台湾を通せば、中国の内部で手に入らないものが手に入ったり、アメリカから高い関税がなくても入るということを意味している。恒大集団やアリババに対する内容を見てわかる通り、中国共産党政府は中国国内の企業に非常に大きく制限を加えているので、その部分が大きく損なわれることを中国国内の経済人は恐れており、「現状維持」を願っている。しかし、それは政治的に許されるものではないということになる。
つまり、「宣言」は「中国国内の自由経済主義者に対して行っている」とみるべきであろうし、また、そこに支援するEUや日本引退するメッセージ(威圧)であろう。
同時に、下の記事である「武力誇示」は単純に言えば、「今まで工作を行ったり外交交渉を行っている内容がすべてうまくいかなかったということである。工作や陰謀が失敗したので、最終的には戦争にせざるを得ないというような話で考えるべきだろう。ちょうど関ケ原の戦いで、本来は内応を約束したはずの小早川秀秋がいつまでも逡巡していて動かなかったときに、徳川家康が威圧で鉄砲を撃ちかけたのと似ている。
本来、軍事訓練は非公開で行うものであるが、あえて上陸作戦を行ったということは、台湾国内の内応者に対して「動かなければ、敵と同じで攻撃する」というメッセージであると考える。まさに、そのような状況であると考えればよい。
ではなぜ「そこまで焦る必要があるのか」ということになる。
これは、「攻撃的に出る時ほど、実は内政がひっ迫している」ということであり、まさに、いま中国の国内が混乱していて、目を海外(台湾は海外なのかということはあるが)に向けさせなければならないということを示している。同時に、このような状況で、様々な工作を行っているが、その工作が失敗してフランスやイギリスまで、南シナ海の演習に協力し始めているということの危機感であるといえる。まさに、「工作・陰謀が失敗した内容を正式な場で王道的宣言で取り返そうとした」というようなものではないか。
では何が、危機なのか?
それはまた別の機会にしよう。
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