「宇田川源流」<現代陰謀説> 「陰謀論的」に見たISIS-Kとタリバンとアフガニスタンの空港テロの解釈で見るバイデンの大きな失策

「宇田川源流」<現代陰謀説> 「陰謀論的」に見たISIS-Kとタリバンとアフガニスタンの空港テロの解釈で見るバイデンの大きな失策


 金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。これは現在の陰謀をそのままお見せすることによって、皆さんに現代の寧波そのものを見せた方が良いのではないかと思っている。実際に、その陰謀というものがどのようなものか、あまり見えていないということになる。その内容をお知らせし、なおかつそのことを予告することによって、陰謀そのものの内容を察知する能力と、場合によってはそれを阻止したり、または推進したりというような形で物事を行うというようなことができるようにしたい。

 実際に、今の日本の人々は平和ボケで、世界で何が起きているかも全くわからないという状態であり、そのような状態であるのに、なぜか政府に苦情ばかり言って、何も進展がない。性が無くても自分の誰が保障してくれるかもわからない「基本的人権」などというものを守ってもらえると思っている、平和な人々の集まりになってしまっているのである。

 さて、今回はアフガニスタンでなかなか面白いことが起きたので、その内容を見てみようと思う。

 さて、何が起きたかというと、当然に「中国と提携交渉を7月28日に行ったアフガニスタンのタリバンは、アメリカが軍を撤退するのに合わせて、首都カブールに向けて進軍を開始」した。しかし、アメリカ軍が完全に撤退する前に侵攻をしてしまったので、カブールの空港に多くのアフガニスタン脱出希望者が出てくることになった。アメリカやヨーロッパの各国は中国が背景にあることと、そもそもタリバンがテロリスト保護をしていた集団であることから、その政権を承認しない動きを見せていた。

 その時に起きたのがISIS-Kの空港近くの自爆テロである。

 さて、あえてここで考えなければならないのは、「なぜこのタイミングでISISーKはテロを起こしたのか」ということと、「なぜ一回でテロが終わってしまったのか」ということである。

タリバン「完全な独立達成」「全ての同胞に祝意」…崩壊政権側の幹部登用し「暫定政府」発足へ

 【テヘラン=水野翔太】アフガニスタンからの米軍排除を目標に掲げてきたイスラム主義勢力タリバンは、新政権樹立に向けた動きを加速させる構えだ。タリバンのスハイル・シャヒーン報道官は31日、ツイッターで「米兵が去り、我が国は完全な独立を達成した」と主張し、「全ての同胞に祝意を伝えたい」と強調した。

 中東カタールの衛星テレビ局アル・ジャジーラは30日、タリバンが、国内各派を糾合した「包摂的な政府」を樹立するまでの間、崩壊した民主政権側の幹部らを登用した暫定政府を発足させ、行政運営にあたる方向で検討に入ったと伝えた。アフガンでは15日のタリバンによる全土掌握後、行政が停滞しており、国民生活の混乱を抑える狙いとみられる。

 本紙通信員によると、首都カブールでは31日未明、米軍撤収完了の報道を受け、空に向けて祝意の空砲を撃つタリバン戦闘員もいた。

 タリバンは今後、トルコやカタールの協力を得ながら、カブール国際空港の運営を目指す。民間機の離着陸が再開すれば、自国民の出国は「認める」としている。ただ、国家の再建に必要な人材の流出に懸念を強めており、ビザや出国の審査が厳格化されれば、残された米軍協力者らの退避が難しくなる恐れもある。

2021年08月31日 07時40分 読売新聞

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12213-1221882/

 さて、ISIS‐Kは、もともとはアフガニスタンのタリバンなどにいた兵士たちの中で、イスラム原理主義思想を持っている人々が集まったものである。その中でタリバンが、アメリカと和平交渉を妥結つしたことから「異教徒と和平を結ぶ、それも煌びやかなホテルの中で行ったことは、アラーの神の教えに反する」として、タリバンから独立し、ISに忠誠を誓い、テロ行為を行っている集団である。

 このISIS-Kが、今回自爆テロを行った。もちろんタリバン政権にもまた、アメリカにも対立しているという報道が出されている。アメリカとの対立は確かにその通りなのであろうが、本当にタリバンと敵対しているのであろうか、という疑問は捨てきれない。

 さて、そのような疑問を持ちながら、その後を見てみればよい。

 その後アメリカは、ISIS-Kの本拠及び首謀者をドローンで空爆した。その後も報復攻撃を続けるという。しかし、ISIS-Kの戦闘員は2200人いるとされており、また、その首謀者を殺したわけではない。そのうえで、アフガニスタンにアメリカ兵がいない状態でドローンだけを飛ばしても何の意味もないということになる。

 そのうえで、各国ともにISIS-Kの脅威からあもるために、タリバン政権を承認する動きになる。つまりISIS-Kのテロが起きたことによってタリバン政権がなぜか善人になってしまったのである。

 さて、タリバンが中国と提携したが、一昨年までISの支援も中国が行っていた。もちろんISとISIS-Kを同一視するのはどうかと思うが、しかし、シリアも、イランもまた、イラクの反米政権もすべて中国が裏にいて武器を渡している。そのように考えれば、中国が仲介し、ISIS-Kがタリバンの地位を上げるために、テロを起こしたとは考えられないであろうか。同時に、和平をしたかテロをしたかは別にしてアフガニスタンから民主主義政権とアメリカを追い出したということは間違いなく功績であり、ISIS-Kもタリバンも双方の利害は一致しているということになる。

 そのうえアメリカが撤退したことによってアメリカは多数の兵器をおいていった。つまり、中国はそれを譲り受けてアメリカ陸軍の兵器の性能やレーダー波などをすべて見ることができるということになるのである。

 そしてアフガニスタンを使って一帯一路が完成すれば、どうなるであろうか。

 このように考えれば、バイデン大統領の失策はかなり大きなものになる。このような意味でバイデンは「情報戦」にも敗れたということになるのである。

宇田川源流

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