「宇田川源流」<現代陰謀説> オリンピック開会の裏で何かをやる「ロシア」のお家芸とその背景にある事情

「宇田川源流」<現代陰謀説> オリンピック開会の裏で何かをやる「ロシア」のお家芸とその背景にある事情


 金曜日は現代陰謀説をお届けしている。現代に生きている、そして実際に行われている、または行われた陰謀を解説し、わけのわからない陰謀論を排除して、本当に役に立つ、現在の、そして未来の割れ絵割れを守るための陰謀をしっかりと学ぶということがどれほど大事なことであろうか。

 さて、今回は実際に行われた内容を、というか「現在行われている」内容をそのまま記載するということを考えている。そしてその背景に何があるのかということを考えてみたいと思う。

 普段はここで、長々と陰謀についての説明を行うのであるが、今回は少々本編が長そうなので、記事の前ではあるが、ここから始めさせてもらう。

 まず今回粉われたのは、ロシアのプーチン政権がオリンピックで世界の耳目が東京に集まっているときに、北方領土の首相訪問、そして北方領土の支配と軍事化の確立について様々な内容を北方領土に師事してきているということである。片方で旧島民のビザなし渡航などを認め、日本の抵抗を少なくしながら、片方でそのように支配の確立をする。それも、世界が見ていない間に行ってしまうということがなかなか巧妙なのである。

 もともと、プーチン大統領は、彼がサンクトペテルブルクの副市長であった時代からであるが、何か大きな世界的なイベントのある中で、将来のヴィジョンを持ちながら何か別なことを行うことが非常にうまい。1993年、エリツィン当時のロシア大統領の支配が確立するかどうかの時代に、サンクトペテルブルクで世界のカジノ機器メーカーやロシア国内のマフィアの会合を行っている。名目はカジノ機器メーカーの「万博」であり、その優勝者は日本の企業である。また、彼が副大統領の時は、チェチェン紛争が最も大きなときであったが、そのチェチェンに何か仕掛けるとき、例えばチェチェン独立派の最強硬派のシャミル・バサエフの暗殺などは、その内容などが聞こえてきているが、首相時代のプーチンがロシアの他の混乱期に行っている。

 そして、その規模が大きくなると、当然に、大きなイベント、つまりオリンピックなどのイベントを使うようになるのである。

露首相が北方領土を訪問か

 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は23日、北方四島での日ロの共同経済活動に関し、提案をまとめるようミシュスチン首相に指示した。新提案は政権内で既に話し合われており、プーチン氏は「前例のない性格のものだ」と述べた。一方で提案の取りまとめは、近く予定されるミシュスチン氏の極東視察後としており、首相が北方領土を訪問する可能性が出ている。

 北方領土問題を含む平和条約締結交渉が進展しない中、東京五輪開幕に合わせ、プーチン氏が事態打開に向けた一手を打ってきた格好。しかし、ミシュスチン氏が北方領土を訪問すれば、ロシア首相としては2019年8月のメドベージェフ氏以来で、日本政府は抗議することになりそうだ。極東のメディアによれば、ミシュスチン氏は26~27日に北方領土を事実上管轄するサハリン州を訪れる。

 プーチン氏は23日に開かれた安全保障会議で、ミシュスチン氏から「非常に良い提案」を受けており「絶対的にユニークで前例のない性格のものだ」と明らかにした。詳細は分かっていない。 【時事通信社】

2021年07月24日 15時57分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-1166024/

 さて、プーチンが大統領になって、もっとも大きな内容は2014年のソチ冬季オリンピック、つまり、ロシアの国内に様々な国の元首を集め、その中でロシアの国内の懸念事項であるチェチェン紛争を完全に終結させている。これはまずは独立派の英雄であり2004年に暗殺されたアフマド・カディロフの息子であるラムザン・カディロフを懐柔し、チェチェン国内の反対派を抑え込む。そのうえで、もっとも反ロシアで動いていたのが、チェチェンの女性人権活動家ナタリヤ・エステミロワ(2009年7月暗殺される)の提唱された、「未亡人」のテロ集団である。本来イスラム教であるチェチェンは、未亡人が出れば他の富豪で余裕があるところがそれを引き継ぎ、そして、子供たちを扶養するという宗教的ん戒律になっている。しかし、そのような「一夫多妻制」といえども、何回も男性側が殺されてしまったり、子供も戦死して身寄りが無くなってしまった女性は、再婚をすることなく、そのままテロ組織に身を投じることになったのだ。これらの女性独立活動家を「ブラック・ウイドウ」といっていたが、その「ブラック・ウィドウ」を、プーチンは開会式をお行っている同日同時刻に急襲し壊滅させている。

 そして、そのようなオリンピックの平和を乱したとして、警察組織のトップを更迭し、そしてその急襲部隊を隔離してしまうのである。

 その後、その急襲部隊と、カディロフの信任を得たチェチェンの軍人が民兵として入り込み、ウクライナにおけるロシア編入いわゆる「クリミア危機」というものが起こされることになる。この時の一部隊のリーダーが更迭された元の更迭されたトップであることは言うまでもない。

 つまりプーチンはオリンピックを使って、というかオリンピックを隠れ蓑にして、自身の政治的な目的を遂げるということを得意としている。ある意味で、さすが「元秘密工作をやっていた」というような感じがするのであろう。

 さて、今回の東京オリンピックも、ロシアのプーチン大統領が「有効利用」しないはずがない。何しろ、半年後の来年2月には北京でオリンピックがあるのだ。つまり、何か継続的にするのであれが、半年で次の工作の機会があり、継続し絵または反復性のある秘密工作を行うことができるということになる。

 さて、ここでプーチンが行ったのは、「北方領土の支配の確立」である。安倍首相の時は北方領土の話は、かなり友好的になり、なおかつ二島返還は旧日ソ平和条約の規定に従って行われることが言われていた。日本は、安倍=プーチン会談において、そのような内容が発表されると、保守派は相変わらず4島返還などということを言い出す。とりあえず2党だけでも先に変換してもらえばよいものを、「二兎を追う者は一兎をも得ず」を地で行っている状態だ。

 さて、その辺は別にして、それはトランプ大統領と安倍首相の関係がよく、なおかつトランプ大統領とプーチン大統領がそれなりの信頼関係を築いていたこと、また、1993年のカジノ万博以降、マフィアを通じて、トランプ大統領の腹心であるサンズのアデルソン代表などと頻繁に連絡が取れていたことなどから、歯舞群島・色丹島に関しては変換しても問題ないという判断であった。

 しかし、アメリカはバイデン大統領になってしまった。昨年9月にはアデルソン代表も亡くなってしまい、アメリカとロシア、特にプーチン大統領との間の関係性が悪化する。特に、バイデンの息子ハンター君の過去の悪行によってバイデンはプーチンと仲良くすることができないのである。そのために、プーチン側も警戒することになり、そして、日本との関係も悪化するということになります。何しろ、菅首相はアメリカに入ったが、ロシアに入っていないのである。その状態であるから、当然に北方四島は大きな問題になる。特に北極海航路が大きな役割になった場合太平洋側の拠点となる港が必要であるということから、かなり重要視されているということになる。貨物船が停泊できなくても、その警備の軍港などがあれば重要拠点になるのである。

 同時にその北極海航路の港の整備などが必要になり、本来は日本の企業を頼っていたのであるが、中国が接近したことによって、日本が追い出された感じになっているのである。

 さてこのような外交をしっかりと見てゆかなければならない。上記のような状況で、日本のマスコミの多くは「トランプ排斥・バイデン歓迎」を行っていた。そのことから、ロシアは当然に日本も警戒することになるのである。

 そのような外交もすべて見ていなければ、今回の北方領土の意味が全く見えなくなってしまう。そして陰謀も読めなくなってしまうということになるのだ。

宇田川源流

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